人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

(33a)ソニー・クラーク(p)

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Sonny Clark(1931-1963,piano)。この連載は「モダン・ジャズ名盤500」(音楽之友社内・1993)の「モダン・ジャズの巨人25」をひと通り解説し、さらに25人から洩れたジャズマンを追加解説している。
1.チャーリー・パーカー/2.ディジー・ガレスピー/3.セロニアス・モンク/4.バド・パウェル/5.マイルス・デイヴィス/6.マックス・ローチ/7.クリフォード・ブラウン/8.アート・ブレイキー/9.J.J.ジョンソン/10.デクスター・ゴードン/11.ソニー・ロリンズ/12.チャールズ・ミンガス/13.スタン・ゲッツ/14.アート・ペッパー/15.レニー・トリスターノ/16.ギル・エヴァンズ/17.ジョン・コルトレーン/18.エリック・ドルフィー/19.オーネット・コールマン/20.アルバート・アイラー/21.ウェス・モンゴメリー/22.ビル・エヴァンズ/23.ハービー・ハンコック/24.セシル・テイラー/25.ウィントン・マルサリス

さらに筆者の追加は、
26.ジャッキー・マクリーン/27.チェット・ベイカー/28.ケニー・ドーハム/29.リー・コニッツ/30.リー・モーガン/31.ウェイン・ショーター/32.ホレス・シルヴァー

で、33人以降も続けるか迷ったが(なにしろもう通算62回。しかも毎日!)「巨人」というにはためらわれるがジャズの奥行きもこの人あってこそ、という人たちがいる。まだここで打ち切るのは惜しい。
という訳で33人目はソニー・クラークにした。どう見ても巨人とは言えないが、マニアでなくても人気は高く、知名度も浸透度も巨人クラスに匹敵する。実は80年代までは日本でしか人気がなかったのだが、日本での人気から欧米でも再評価、というかほとんど初めて評価された。当然生前は不遇ジャズマンの典型みたいな人だった。32歳で健康を害して急逝した。L.A.出身で、初期はアート・ペッパー(画像1「ホリデイ・フライト」1953)、バディ・デフランコ(画像2「スウィート・アンド・ラヴリー」1954)でまだ生硬なプレイだがデフランコの55年録音では流麗なプレイを確立させる。同年ツアー先のアマチュア・ベーシストとドラマーに誘われたライヴ録音「オークランド55」(画像3)はマニア向けだが愛しくなるほど気楽で良い。