(38b)ホレス・パーラン(p)




パーラン・トリオの大爆発は次の「アス・スリー」'Us Three'60.4(画像1)で、オリジナルは7曲中3曲ながら、第二作にしてピアノ・トリオ史上最強の異色傑作を作ってしまった。この好調が第三作「スピーキン・マイ・ピース」'Speakin' My Piece'60.7(画像2)にも第四作「ヘッディン・サウス」'Headin' South'60.12(画像3)にも続く。なんといってもベースがジョージ・タッカーに交替したのが大きい。
パーラン/タッカー/ヘアウッドほど「黒い」リズム・セクションはピアノ・トリオ単体では類を見なかった。それは第二作のタイトル曲を聴いていただければわかる。ワン・コードのブルースで、ひたすら同じフレーズを反復しながらもベースとドラムスがじわじと熱くなっていく。氷水をいれたグラスが結露するように汗が滲む。さすがミンガスが見込んだ才能、ブッカー・アーヴィンの盟友だけある。
第三作はトリオ+トミー&スタンリー・タレンタインの兄弟トランペット&テナー・コンビのクインテットだが、作曲・アレンジに長けたトミーのオリジナル2曲とスタンリーの直球ブロウに胸がすく佳作。パーランのオリジナルは4曲。
だがトリオにレイ・バレットのコンガを加えた「ヘッディン・サウス」はさらに快調で、オリジナルは全8曲中バレット1曲、パーラン2曲ながらコンガが入っただけでこんなに盛り上がるのか、と感動する快作。
推薦曲は各アルバムのタイトル曲で間違いない。