人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

家庭生活の想い出、その他

イメージ 1

珍妙な画像を載せたが通販サイトからの広告メールからなので問題はあるまい。筆者の結婚後の家庭は妻と長女・次女だったので家庭全体が女児の子供部屋のようなものだった。近いのでサンリオ・ピューロランドにはよく行ったが、大体あんな感じだ。それにディズニーとジブリを足す。まともな成人男性なら悪夢のような世界だが、女児ふたりの父親ともなるとそれがすっかり日常なので、こんな花柄パンツの広告を見ても「次女が好きそうだな」としか思わなくなった。離婚した今もだ。

足むずむず病で不眠が続いて、どうもろくな文章が書けそうにない。次に引用するのは飼い猫がご主人の出勤する車に轢かれてしまった、という方へのお悔やみのコメント。
「ご冥福をお祈りします。それはご主人も責められないことですしね。猫って予測不可能な動きをするものですし。猫は部屋飼いだと10歳以上生きるけど、出入り自由だと2~3年が寿命ですね。若い猫ほど死亡率は高い。ぼくも10年間で20匹の猫を飼った経験があるので、猫はきまぐれな天使みたいにやってきて去っていくものだと思うようになりました」

さあ、どう繋げようか。
子供を産んだ女性は堂々としてくるものというが、ぼくも娘たちの父親になったのは誇らしいことだった。人は人からしか生まれないし、人を生むことができるのも人だけだ。娘たちを得たことで、ぼくは万人の子供であり、万人の父親であるような汎人類的感覚を味わった。
この子は未来そのものなのだ、と生まれたばかりの娘を抱いて思った。たとえ生まれて、老いて、病んで、死ぬ運命には違いなかろうと、この子が生きている限り世界に終末などあり得ない。この子がやがて生むだろう子もそうだから、未来は果てしなく続く。

毎日なにかひとつずつ新しいことを覚える。両腕を持ち上げる。両手をこすりあわせる。腕組みをする。両手を組み合わせる。
母や父を目で追えるようになる。目玉を動かす機能に気づいて寄り目の練習をする。音と物の対応関係を覚えていく。快不快を伝達するために生まれて数か月の知恵で自分の仕草から父母が何を読みとるか工夫を凝らす。

赤ん坊本人には記憶できないことだからぼくは克明にその姿を覚えた。今では娘たちはもう独立した人格に育った。ぼくが今の娘たちの年頃ではそうだった。心配すべきことは何もない。そのはずだ。