昨年一月から掲載記事のタイトルとその日の訪問件数をメモ書きしておくようになった。話題の重複を避けるためでもあり、掲載記事の内容が訪問件数に反映しているかを知りたいのもある。多くの人が見てくれた日の記事は続編も書きやすいし、見た人も少ない記事なら同じ題材から再構成する手もある。
一昨年のお盆に盲腸炎で14日間入院してきた。それまでは書きためた記事がどれだけあろうと掲載は一日一本と決めていた。更新が多すぎるとかえってスルーされやすいだろうと思っていたからだ。退院したら方針を変えた。毎日の定期更新を厳守し、更新時刻は毎晩午前0時のみとする(ついでにその日の訪問件数を正確に集計できる)。
更新本数は2本で、うち1本は連載ものとする。毎晩の更新以外の不定期更新はしないから、訪問する人は毎日、または数日ごとに日数分を見れば読み落としはない。新聞と同じだ。分量もすべてブログの制限文字数の1000字で統一する。
要するに、ぼくは職業ライターだったのだから、タイムとサイズというルールがあればあとは安定した品質の作文をすればいい。タイムは納期、サイズは文章量で、雑誌ライターの厳守するルールはそれに尽きる。ではテーマは?
テーマは本質的にはどうでもいい、とは言い過ぎだがなんでもいい。それも雑誌や新聞の特性で、記事の条件とはテーマが第一ではない-ということだ。ぼくの場合は分量は統一しているから互換性はある。納期については三週間先の記事まで書きためてある。後は一日二本を組み合せて更新していき、減った分は書いていけばいい。
そんな風に自分なりに安定供給のやり方を組み立てたきっかけも、盲腸炎の二週間に渡る緊急入院だった。自宅で療養生活をしていても、二週間くらいは作文どころではなくなる事態もあり得る。ならば更新に穴を空けないためには少なくとも三週間のストックが必要になるだろう。
その後、更新記事と訪問件数を記録するようになったのは、訪問件数を常に安定させ、安定すれば数日ごとの人も毎日見に来てくれる可能性もある。読み落とした記事を見に来てくれる人もいるから、増えることはあっても大幅に減ることはない。そういう記事内容の更新配分の目安にしたかった。
魅力のない題材を非力な人間が書く、というのは読んでもらうための工夫がいることなのだ。