人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

頭を、ボーズにしてやろう

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頭を、ボーズにしてやろう
囚人刈りにしてやろう

ハモニカを吹こう
植民地向きの、気軽さになってやろう

荷物を忘れて
引き越しをしてやろう

Anywhere out of the world(この世の外なら何処へでも)
池の中に跳び込んでやろう

車夫になろう
債券が当った車夫のように走ろう

貯金帳を振り廻して、
永遠に走ろう

奥さん達が笑うだろう
歯が抜ける程笑うだろう

Anywhere out of the world
真面目臭っていられるかい。
(「中原中也(1907-1937)全集」・生前未発表詩編より推定1928-1929年度ノートに記載の無題作品。'Anywhere out of the world'はボードレール(1821-1867)の散文詩集「パリの憂愁」1869中の一編より)
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携帯電話の電池交換で昨日(16日)は隣町まで出向き、ついでにdocomoショップ近くの美容院で髪を切りたいな、と立ち寄ったが盆休みだった(画像1)。ここは坊主刈り490円という破格の値段なのだ。
交通費を足しても千円カットの店より安いので、今日は予め電話で確認し、この通り坊主刈りになってきた(画像2・3)。帰宅して昼食をとり、シャワーを浴び、プロフ画像を更新し、ジャズ記事を書くうちに眠くなり、いつの間にか眠り込んでしまった。

起きると夕方5時をまわっていたが、午前5時に早朝覚醒したのではなく17時なのだ、と気づく前に頓服の睡眠薬を飲んでしまった。それからジャズ記事は仕上げたが、効かない時は効かないのに、こうして誤飲した時はやたら効く。一、二時間眠ってリセットしないと。そう割り切って床に着いたが、起きると23時だった。24時までに1000文字は無理だなと思いながら、中原中也の全集を広げる。

2009年8月、ぼくは精神病院にいた。月に一度床屋が出張してくるので、退屈な入院生活の気晴らしになった。髪型はもちろん坊主刈りだ。
2007年8月、ぼくは未決囚監にいた。天井の高さは5mあったが、12畳に男10人はむさ苦しかった。散髪は月に一度。もちろん坊主刈りしか選べない。
その都度いつも思い出したのがこの詩だった。そういうことだ。