人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

アル中病棟の思い出52(+通院日記1月6日/月曜/晴れ)

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今年初の通院を済ませてきた。去年最後の通院でも恋人ができたとは特に話さなかったし、主治医から見て調子も良好ならわざわざ話す必要もないだろう。以上本日の通院日記終り。

・3月21日(日)晴れ
〈祝・春分の日
「(前回から続く)また小一時間後に喫いに行くと、今度はYnさん、お照さん、Uzさんという面子。まあ俺は出たらまた飲むけどな、とYnさん。私も、とUzさん。おれもです(注1)。一般科で鬱入院のお照さんは、みんなそう言うわね。私も煙草吸うなって言われたら生きていられないわ。煙草の替りは?ダメ、煙草じゃなきゃ。ま、今回は入院して良かったよ、強制入院だったけどさ。本読んだら今でも鉄格子のところが武蔵野の山の中にあるらしいぜ。刑務所みたいですね」

「デイルームは大食い女王選手権を楽しみにしていたはずのMさんはおらず、ほとんど人と話さないKyさんと、珍しくAtさんがヴァラエティ番組を観ていた。たぶんKくんはMさんとSmくんの部屋に押しかけているのだろう。次に一服しに来るとKyさんよりさらに無口なHsさん以外は全員デイルームにいて、喫煙室でKくんがUzさんに二回の結婚の失敗を打ち明けていた。バカやって…それでコレ(頭を指す)になって別れたんですよ。ぼくもです(注2)。彼らは先に出たがデイルームでもまだ話の続きをしていた。本でも書けば?とUzさん。ぼくがKくんに頼まれてます(注3)。それ以上は加わらず部屋に戻り、日記を書き上げる直前消灯になったので、終りにする」

「追記。お照さん、Kdさんから帰宅外泊中の師匠の部屋見てきてよ、あの人自分の家は散らかしっぱなしって言うけど、絶対キチンとしてる筈よ。同室のHsさんにバレないように必ず一番風呂に入るスキをみて見てくる。キチンとしてましたよ。ほら、やっぱり。だがFさんに限らず、入院した病室と自宅では違うのではないだろうか」

・3月22日(月)晴れ
「昨夜は消灯後、長い夜になった(注4)。嫌な予感、的中(笑)」(続く)

(注1)安易な同意はいけない。重みが違う。
(注2)安易な同調はいけない。事情が違う。
(注3)それは実現しなかったが、こうしたかたちで記録に残している。
(注4)各自の寝室は9時に消灯だがデイルームは11時まで、喫煙室は24時間。お酒は我慢の分夜更かしには寛大だった。