人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

アル中病棟入院記66

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・3月24日(水)雨
(前回から続く)
「酒害教室がはねた後(今日は朝から婦長の独演会を延々聞かされた気がする)全員のノート提出(Kくんは一般科だから不要)の時間があり、済ませた人からデイルームを去る。別に残っていてもいいのだが、それだと終わった気がしないからだ。KくんがA屋で買い物すると誘ってきたので傘をさし出かける。特に用はないが気晴らしにつきあう。彼が煙草の注文やコッペパンとコーヒー牛乳(彼の好物)の買い物の間、今週のサンデーの『絶対可憐チルドレン』を読む。春先にどん底の鬱に陥り(昨2009年5月ほどではないが。あの時は全身衰弱で危篤寸前まで行った)立ち読みなどできない間に『ハンター×ハンター』は連載再開しているし(だがまだ始まったばかりで良かった。ネテロ会長とメルエムの対決に間に合ったし)『~チルドレン』は新エピソード中盤になってるし。まあ入院中でもこの二本はこの店で立ち読みできるわけだ」

「Hsさんが退院したのでYnさんが一番風呂男になっている。夕食前に済ませたいので少し間を置いて入ったが次第に人が増えてきてカラン五席が満員になった。今日の体重は58.6kg(1.4kg減)。夕食前に一服しているとNk画伯が入ってきて、これ昨日買った煙草、と5,6本残ったマルボロを見せる。はあ。あなたがしょっちゅう出入りしてるのが見えるから、あまり喫いすぎない方がいいよ。はい。他に応えようがない。明日には忘れてほしいものだ」

「夕食、Kくんは主食はまだパンだがおかずは普通食に戻って喜んでいた。ただしパンと米食のカロリー調整か野菜と蒲鉾炒めの蒲鉾がおれだけ少ないぞ!だからどうした?怒!なんだか彼との掛け合いも入院生活の一部になっている。夕食後は例によってUzさんやKdさんとの雑談になる。帰宅外泊でなければTsさんも加わっただろう。Kくんは第二病棟ではMさんやSmくん以外にも、ようやくおばさま達の中で居場所を見つけたようだ」

「一方Smくんはかなり危うい。ひとりで一服していると突然入ってきて(彼は喫わないが、情報弱者になりたくないので、とよく入ってくる)、新情報は何もないよ、と言っても高揚した調子で自分の結婚生活や彼の『世界観』を一方的に披露して出て行く。この時は明確に躁、だが就寝直前にはもう鬱。ラピットではないだろう。混交状態なのではないだろうか」