人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

1、2、3日目の麻婆豆腐

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 まず1日目。普通にご飯のおかずにする。
 麻婆豆腐は中国四川料理で19世紀後半の発祥(1870年代)になる、比較的歴史の浅い料理らしいが、日本の麻婆豆腐は香港風に辛さを抑えたもので、四川省では本来もっと辛いらしい。麻婆とは顔にあばたがある女性のことで、麻婆豆腐の発明者は大衆向け食堂経営者の夫人だったそうだが、もともと労働者の来客向けに出していたメニューが評判を呼んで名物料理になった。そこで麻婆豆腐を発明したおかみさんがあばたのある女性だったので、あばたのおかみさん料理というような親しみを込めて麻婆豆腐の呼称が定着したと言われる。
 2日目は麻婆丼にして食べる。

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 労働者に歓ばれたのが普及のきっかけだったのも納得のいく話で、先述の通り日本の麻婆豆腐は四川麻婆よりはずっと甘口とはいえ、この調理法は豆腐料理でも抜群に食が進む。体が温まるし、ご飯がどんどん入る。おかずになる豆腐料理の筆頭といえば麻婆豆腐をおいて他にない、といえるくらいだ。そこで、1日目は土鍋に作った麻婆豆腐をれんげですくってご飯のおかずにしたが、それでもまだ2食分は残る。夏場ならそんなにちまちま分けていては傷んでしまうが、12月ともなれば毎回沸騰させれば大丈夫。なので2日目は残りのうち半分量を丼飯にかけて麻婆丼にする。

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 そして3日目となると、さすがに食べ切るべきなので、麻婆豆腐を縁に寄せて中央にくぼみを作り、直接土鍋にご飯を盛る。これはいったい麻婆丼と呼んでいいのか、混ぜていないから麻婆粥とは呼べないが、体裁さえ構わなければこれほどしずく一滴残さず食べる方法はない。それでも一応ご飯の上にキムチ少々を乗せるなど、味と食感が単調にならないような工夫はしてみる。キムチは相性良かった。唐辛子系だから当然かもしれないが。
 と、5日連続の献立日記になったが、今回は珍しく脱線抜きで麻婆豆腐の話題だけで最後まで通した。たまには真面目な作文だって書きたい気分になる。それだけのことだが。