Originally Tracks Recorded on between 1973-1975
Released by Phonogrm/Virtigo Records Germany Vertigo 6370850, 1975
Produced by Fumio Miyashita
Co.Produced, Additional electronics and Mix-Down by Klaus Schutze at Onkyo House, August 1975
All Songs written by Fumio Miyashita except B4,B6 by F. Miyashita, Hirohito Fukushima, Akira Itoh, B2,B8 by A. Itoh
English Lyrics by J.M. Burkard (A2,B2,B4,B8)
(Side A)
A1. Nipponjin - 16:51
A2. The Cave - 8:37
(Side B)
B1. Undiscovered Northern Land - 2:54
B2. Timeless - 4:25
B3. The God Of Water - 2:06
B4. River Of Soul - 8:28
B5. The God Of Wind - 2:33
B6. Moovin' Lookin' - 1:39
B7. Yamato - 0:48
B8. Mystery Of Northern Space - 5:57
[ Far East Family Band ]
Fumio Miyashita (宮下フミオ) - guitar, keyboards, electric sitar, vocals
Akira Itoh (伊藤明) - guitar
Masanori Takahashi (高橋正則) - keyboards
Hirohito Fukushima (福島博人) - guitar
Akira Fukakusa (深草彰) - bass
Shizuo Takasaki (高崎静夫) - drums
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(Original German Virtigo "NIPPONJIN - Join Our Mental Phase Sound" LP Liner Cover, Inner Sleeve & Side A/B Label)
ファー・イースト・ファミリー・バンドはキーボード奏者の高橋正則がのちに喜多郎名義で成功したことで知られますが、実際にはカリスマ性のあるヴォーカリストでリーダー、ソングライターの宮下フミオ(富実夫)のワンマン・バンドでした。宮下は4人編成の強力なサイケデリック・ロックのバンド、ファーラウトでA面B面各1曲の名盤『日本人』'73を残したあとファー・イースト・ファミリー・バンドを結成、新バンドでの第1作『地球空洞説』'75.Aug.25リリース以前にシュルツェと出会い、世界進出を目指してシュルツェによる共同プロデュースとシュルツェによるリミックスで『日本人(Nihonjin)』のB面曲、『地球空洞説("The Cave" Down To The Earth)』の全11曲から2曲をカットした9曲をセレクトして、ほとんど2枚組アルバムに匹敵する全編60分近い大作『日本人 NIPPONJIN - Join Our Mental Phase Sound』をドイツのフォノグラム傘下ヴァーティゴ・レーベルから国際発売します。シュルツェの文章ではシュルツェ単独プロデュースによるファースト・アルバムと誤解を招きますが、ベーシック・トラックはファーラウトの唯一作『日本人』と日本でのファー・イースト・ファミリー・バンドの第1作にあり、シュルツェの監修で再レコーディングし、リミックスをシュルツェに一任したのが新装国際版『日本人 NIPPONJIN - Join Our Mental Phase Sound』になるわけです。ファーラウト版『日本人』の全2曲からサイケデリック色の強いA面曲ではなくメディテーション色の強いB面曲を選び、また『地球空洞説』からはアルバムのクライマックスとなる最後の2曲、B2「喜怒哀楽(Four Minds)」(伊藤明ヴォーカルによるバラード)、B3「蘇生(Transmigration)」(壮大な短調のバラード)を割愛したため、『地球空洞説』とはかなりの曲順の差し替えがあり、さらにシュルツェによるミックスとエレクトロニクス音響の追加録音、4曲の歌詞の英語化もあって、ファーラウト版『日本人』、ファー・イースト版『地球空洞説』とも楽曲は2枚のアルバムからのセレクトですが、印象はかなり異なるものになっています。それだけシュルツェによる国際版への改変は大きかったということですが、ファーラウトの『日本人』、ファー・イーストの『地球空洞説』はピンク・フロイドからの強い影響は感じさせますが日本のオリジナル・ロックの名盤なので、国際版『日本人 NIPPONJIN - Join Our Mental Phase Sound』はあくまで『日本人(Nihonjin)』、『地球空洞説("The Cave" Down To The Earth)』あってのアルバムという感じもします。なお、国際版『日本人』は'75年秋にはドイツ、フランス、イタリアで発売されましたが、日本ではシュルツェのプロデュースによるイギリス録音の第2作『多元宇宙への旅』'76.Mar.25に次ぐ第3作('76.Aug.25)として発売されました。シュルツェの知名度がまだドイツ、フランス、イタリアにとどまっていた『ゴー』参加以前の時期に、シュルツェにプロデュースを依頼した宮下文夫の先進性は恐るべきものがあります。