人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

中国初(?)のパンクロック・バンド!ドラゴンズ(龍=Dragons)

ドラゴンズ 龍(Dragons) - 熱烈火焰 Ardent Flame (Barclay / Polygram, 1982)

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Originally Released as 7", 45rpm by Barclay / Polygram Records SO7B 1006, Japan, 1982
(Side A)
A1. Ardent Flame (Zedletski) : https://youtu.be/SiJm2xrPwLo
(Side B)
B1. Anarchy In The U.K, (Sex Pistols) : https://youtu.be/dA1u_QvUD5A

 1982年に突然フランス、日本だけで発売された謎のパンクロック・バンド、ドラゴンズ(龍=Dragons)。フランス盤がまず「中国からの流出テープ」として発売され、日本でもアルバムのみならずシングル・カットまで発売されたのですが、乏しいインフォメーションによると短波放送でパンクロックを聴いた中国のバンドが国内ではアルバム発売不可能なため香港軽油で流出してきた音源とのことで、発売時日本でもちょっとだけ話題を呼びました。ヴォーカル&エレキギター、胡弓、ドラムスという3人編成で中国語のオリジナル曲以外にもセックス・ピストルズローリング・ストーンズのカヴァーをでたらめな歌詞で歌っており、中国語オリジナル曲の作者は「Zedletski」となっていますがこれはフランスのレーベルが楽曲の著作権登録をした際の匿名ペンネームのようです。ドラゴンズのアルバム『ドラゴンズ・レヴォリューション』はその後一度もLP、CD再発売されず廃盤のままで、初発売時にも「でっち上げバンドではないか?」と疑われたのを裏づけるかのように新情報はまったくなく、やっぱり実在のバンドではなかったのではないかと思われますが、今聴いてもけっこう面妖で面白い怪作になっている。胡弓がリードギターの代わりを勤め、ベースレスのスカスカの演奏もオリジナリティになっています。ピストルズストーンズ・カヴァーのでたらめぶりもいいですが、中国語オリジナル曲の方が爆発力は強くて激烈な演奏が聴けます。今後再発売されるようなことがあったら案外再注目を集めるかもしれません。


龍(Dragons) - Parfums De La Revolution (Blitzkrieg Records, 1982) Full Album : https://youtu.be/QLbI3O2JfeM

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Originally Released by Blitzkrieg Records 200.333, France, 1982
Also Released as "Dragons Revolution" by Barclay / Polygram Records L28B 1030, Japan, 1982
All Songs written by Zedletski, expect noted
(Side A)
A1. Flamme Ardente - 2:24
A2. L'ile Du Temple Maudit - 6:04
A3. Eaux Vives - 4:28
A4. Anarchy In The U.K. (Matlock, Rotten, Cook, Jones) - 2:38
(Side B)
B1. Dazhai - 3:18
B2. Torche Rouge - 3:06
B3. Force Des Eaux Et Des Monts - 5:04
B4. Nouvelle Chine - 3:41
B5. Get Off Of My Cloud (Jagger/Richard) - 3:06
[ 龍(Dragons) ]
Kuo - vocals, electric guitar
Li - chinese violin (胡弓)
Liu - drums