人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

里霧へのメール(退院報告2)

ヤバい会話をしてしまった、と気付いたのは病院を出た後だった。彼女と話していてもずっと考えていたのは里霧さんのことだった。ヤキトリ屋でヤキトリ食べて、飲んで、ぼくの部屋で一緒に眠る。飲むのは二人でビール一本でいい。愛している女の子とならそれだけで酔える。
ぼくがMさんに持たせてしまった期待もそれだった。見舞い状の約束を果たしてから、どうなるか。相模台からよしの病院に転院になるか…。
Mさんに優しくしながら里霧さんのことを考えている自分、というのはきみの立場にも置き換えられるんだろうか?だったらごめん。もし彼女が退院後にぼくと会うなら、彼女は最初からそのつもりだろう。Mさんももちろん魅力的な女性だ。でもぼくが愛しているのはあなたなのに。
共通点。アル中(苦笑)?

携帯の新規開通ではスピードくじで商品券三千円と高性能湯沸かしポットが当たり、帰宅後は教会に参じて婦人会を共にした。お嬢さん(26歳)がアスペルガー由縁の統合失調症で悩んでいるお母さまがいらして、近々ご本人と会うことになりそう。

携帯はメール使い放題の一番安いコースにした。通話は割高(1分42円)、サイト接続は半額。
電話も試しに掛けてみてくれないかな。まだ誰からもかかってこないんだ。

入院日記は大学ノート2冊になった。登場人物70名、本なら約500ページにもなる。ぼくは他人の絶望を吸い込み過ぎてきた。遠いあなたの存在だけが希望だった。だからぼくはもうあなたのことでは躁にも鬱にもならない。その自信がついたから連絡する覚悟を決めた。

まずは報告まで。
佐伯和人