人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

続・私の愛した歌謡曲レコメ編

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(前回記事レコメからつづく)本文ではジブリ談義で歌謡曲の話に行きつきませんでしたね。離婚したとはいえ娘2人を小学生まで育てると、ジブリは全作何回見たかわかりません。基本的に主役は成長期の女の子だから、その面でも強く感情移入するようです。
謡曲は、この中では80年代の歌手は早瀬優香子だけですね(代表曲「サルトルで眠れない」)。男性歌手ではショーケンとジュリー、前川清と森進一で迷いました。ミコちゃんは筒見京平、金井克子加藤和彦プロデュースの名盤なので迷わず。日吉ミミと平山三紀、欧陽菲菲だって捨てがたい。しかし-
三輪明宏は、渋谷の「ジャンジャン」閉店が決まってからほぼ2年、毎月ライヴに通いました。日本語詞のシャンソンも丹念な歌唱表現でドラマチックでしたが、このかたは日本のシンガー・ソングライターの草分けでもあって、3大名曲「ヨイトマケの唄」「黒蜥蜴の歌」「長崎育ち」があります。
ぼくは来年年男ですが、初めて覚えた曲は「ブルー・シャトウ」「シーサイド・バウンド」「帰ってきたヨッパライ」「黒猫のタンゴ」「老人と子供のポルカ」といった辺りでした。順当なところではないでしょうか?
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三輪明宏については丸山明宏の名前でデビューした時の雑誌記事が収録された戦後歌謡史資料ムックがあるので、当時も公称5月15日生まれか確認してみましょう(ライター稼業にはそんな本まで必要なのです)。当時は化粧はしていたけれど女装はしておらず、三島をして「丸山明宏に生まれたかった」と言わしめたのも納得の美青年です。主演映画2本も鳥肌ものの気持悪さです。「黒蜥蜴」(テーマは自作の名曲)、「黒薔薇の館」(田村正和との悲恋)。自伝「紫の履歴書」もお忘れなく。
ジブリのベストは「千と千尋」同感。宮崎駿は子供と老人しか愛せない人だと露骨にわかります。「ソープランドの話です」と監督自ら映画雑誌には言っておいて、一般誌がそれに触れると事務所がクレーム出すのも面白かった。結末はいかにもデウス・エキス・マキナ!ですが、あっさり済ませているからいいでしょう。トトロは古典だから、案外ハウルなんか楽しいですね。ばあさんふたりが競り合って階段をのぼるシークエンスなんか「老い」をテーマにした映画として優れた表現だと感心します。
以上、気楽にしたためました。またお立ち寄りください。