人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

ザ・ドアーズのアルバム( 後)

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(前篇より)
だが78年に突如モリソンの詩の朗読に3人演奏をダビングした「アメリカン・プレイヤー」'An American Prayer'をリリースし話題になり、モリソンと大学の映画学科同窓生だったフランシス・フォード・コッポラ地獄の黙示録」での楽曲使用(「ジ・エンド」)とともに再評価が始まり、80年刊の伝記「ジム・モリソン-知覚の扉の彼方へ」(ジェリー・ホプキンズ&ダニー・シュガーマン)のベストセラーと新編集の「グレイテスト・ヒッツ」の特大ヒットによって、モリソンはようやくジミ・ヘンドリクスジャニス・ジョプリンと肩を並べる存在となった。
コッポラの名前が出てきたからついでに触れるが、モリソンは1943年生まれ、ミック・ジャガーと同年。大学卒のロック・ミュージシャンのはしりがドアーズでもある。また、それまでの複数アーティストによるレヴューから今日のようなアルバム・リリース→1アーティストによる2時間のコンサート・ツアーというローテーションを確立したのもドアーズからだと言ってよい。
ドアーズのアルバムがいかにセールス実積を上げたかはRIAA(全米レコード協会)の売上げ認定でもわかる。全作品がゴールド・アルバム以上の認定を受けているのだ。
ゴールド・アルバム-「まぼろしの世界」「モリソン・ホテル」「アブソルートリー・ライブ」「アライヴ・シー・クライド(発掘ライブ83.10)」
ラチナム・アルバム-「太陽を待ちながら」「ソフト・パレード」「13(ベスト・アルバム70.11)」「ベスト・オブ・ザ・ドアーズ(4chLP、73.8)」
ダブル・プラチナム・アルバム-「ハートに火をつけて」「L.A.ウーマン」「グレイテスト・ヒッツ(80.11)」
モリソン生前のスタジオ・アルバムはすべてチャート10位内、「太陽を待ちながら」は#1アルバム、シングルは『ハートに火をつけて』『ハロー・アイ・ラヴ・ユー』『タッチ・ミー』の3曲が#1ヒット。
さて本来なら5作目と6作目の間に唯一の公式ライブ・アルバム「アブソルートリー・ライブ」'Absolutely Live'1970.7が入るのだが、近年のCDマスタリングの発達で良質な未発表ライブが次々発掘され(10種以上に上る)、唯一のライブ盤という価値が相対的に下ってしまった。これだってゴールド・アルバムなんだぞ。悲しいぞ。