『寂しき4番街』
図々しいじゃないか
おれの友達だなんて言うなんて
おれが落ち込んでいた時
隣でニヤニヤしていたくせに
たいした度胸じゃないか
手を貸してくれるなんて
あんたはただ勝者の側に
いたいだけなんだろ?
おれには振りまわされたって言うが
それほどでもないって自分でわかっているだろ
そんなに傷ついたなら
なんでそう言わなかったんだい?
自信を失くしただなんて
そんなものありはしない
あんたはもともと失うような
自信なんかなかったのさ
おれのいないところで
あんたが何を言いふらしてるかは知ってる
おれも以前はあんたのつるんでる連中といたからさ
自分がかなわないことを
隠そうとするような奴と
つるもうとするほど
あんたはおれが馬鹿だとおもうのかい?
あんたと街で遇えば
いつも驚いた様子で
「元気かい?」「うまくやれよ」と言うけど
なんの意味もないんだ
あんたもおれもわかってるのは
おれが全身麻痺で倒れる姿をあんたが
見たがっていること、だったら
なぜそう叫ばないんだ?
あんたが気の毒な奴らを抱きしめているのを見ても
おれの気分はよくないさ
おれが泥棒の親玉なら
連中から強盗してやる
そうさ、おれはあんたが今の地位と立場に
満足していないのは知っているが
どうしてわからないんだ、それは
おれの問題じゃない
一度でもあんたがおれの
靴の上に立ってほしい
そして一度でもおれたちが入れ替わって
みられるなら
そうさ、ただ一度でも
あんたがおれの靴の上に立ってみたら
あんたに会うのがどんなにわずらわしいか
わかるはずだ
(シングル1965年9月・前記アルバム収録)