人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

躁鬱の予習と回想

イメージ 1

最初の頃は主治医も経過観察だからなかなかはっきりした説明はないし、パニック発作はともかく鬱病は調べるほど当てはまらないことが多い…結局「躁鬱病」と診断されたのは受診から1年半です。最初から躁鬱病と判明することは滅多にないらしい。躁鬱病ならそれまでの症状のほとんどとつじつま合うので、これまで関係ないと思い主治医に話さなかった過去や現在の出来事も大きくとらえて話すようにしました。
躁鬱はシーソーや天秤みたいなものですから、調子が良いのが実際は悪化の兆候ということもあるのです。調べて分析して、記録するのは元ライターの職業意識からでしょうね。

韓国では性犯罪者の薬物治療、はっきり言えば性欲喪失のための薬物投与の動きがある-と訪問者のかたの記事で読みました。連想するのは80年代半ばに、スウェーデンでは性犯罪者に去勢手術を施していた時期があったという話です。
メンタル関係の薬はたしかに効きます。感情や感覚が鈍摩するからかもしれない。私にもありました、相手によって。具体的には恋人にはまったく無感覚、お金を払う相手には何事も問題ない、というイヤな事態になりました。主治医の問診では後半は省き(言えないよなあ)「不能ではないが快感もない。薬の副作用ではないでしょうか」と訊いてみたのです。
答えはあっさり「精神的なものだと思うよ」でした。主治医は私がこの恋愛(不倫でした)に疲れているのに気づいていたのです。理由は愛でした。

私は普段は軽鬱ですが、精神的に追い詰められると躁の兆候を示し、いきなり爆発する。この時も入院当日までの1週間はほとんど記憶がない。先日生活視察に見えた市の福祉課のHさんも「そうでしょうねえ。すごいスピードでしたもんね」と感慨深げでした。
生活保護受給者証と障害者手帖、自立支援医療証を持ち歩いていたので、その1週間は毎日万引き・食い逃げ未遂、タクシーの無賃乗車、いかがわしい店で追加料金が足りず店から身元確認などの度に店と警察両方から福祉課と主治医に通報が行ったそうです。頼むから留置場に入れるか入院させてくれ、と毎晩のように警察署行ったけどダメでした。挙げ句の果ては幻覚と妄想に襲われ、寝タバコで焼死寸前。やっと入院。

彼女は?私の退院を待っていました。でも別れました。それしかなかった。それはまた別の話になります。