☆前回は62年~64年を扱った。ビートルズに先んじて(つまりビートルズの影響以前に)ビーチ・ボーイズとボブ・ディランが登場しており、ビートルズが本国のみのローカル・ヒットに留まっていた63年にボーイズもディランも全米的なスターダム(ただし性格は対照的)を確立していた。
ビートルズの全米デビューは本国より9か月遅れた。商業的な可能性に疑問を持たれていたからだった。だがファースト・アルバムの発売権をシカゴの黒人音楽インディーズ、ヴィージェイが安く買うと、大手キャピタルもやっとセカンド・アルバムとシングル発売に乗り出す。反響は凄まじく64年だけで7枚ものアルバム(本国アルバム未収録曲、ドキュメンタリー編集盤含む)が発売された。
ビーチ・ボーイズは「オール・サマー・ロング」で、ディランは「アナザー・サイド・オブ~」でビートルズの影響を見せる。ストーンズは4か月遅れで全米進出するがアルバム枚数は2枚に留まる。64年までの状況は以上のようなものだった。
[1965]
*The Rolling Stones/The Rolling Stones,Now!(Feb.)
*-/Out Of Our Heads(Jul.)
*-/December's Children(65.11)
*The Beach Boys/Beach Boys Today!(Mar.)
*-/Summer Days(And Summer Nights)(Jun.)
*-/Beach Boys' Party(Nov.)
*Bob Dylan/Bringing It All Back Home(Mar.)
*-/Highway 61 Revisited(Aug.)
*The Beatles/Early Beatles(Mar.)
*-/Beatles Vl(Jun.)
*-/Help!(Aug.)
*-/Rubber Soul(Dec.)
*The Byrds/Mr.Tambourin Man(Jun.)
*-/Turn! Turn! Turn!(Dec.)
『サティスファクション』と『ライク・ア・ローリング・ストーン』がヒットし、先達の総合化というべきザ・バーズが登場、ビートルズが「ラバー・ソウル」に到達したのが65年末。次回は66年~のリストになる。