人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

60年代ロック五大勢力相関図(7)

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ご意見ありがとうございます。質疑応答(もちろん反論も)大歓迎です。このブログは極端にコメントが少ないんですよ(笑)。ご意見をいただいた方が、こうした続き物の記事は方向性を定めやすいのです。

[ビートルズストーンズの比較~成り立ち]
ビートルズは労働者階級の不良少年が自然に集まり、マネージャーとレコード会社のプロデューサーによって洗練させられたバンドでした。リーゼント時代はセミ・プロでドイツ巡業していた頃で、本来は粗野なバンドだったのです(音楽的にはともかく)。
ストーンズは富豪の青年マネージャーがビートルズの成功を見てメンバーを集めて結成させた、最初から作られたバンドでした。メンバーも富裕階級の子弟ばかりでした。このパトロン兼マネージャーが60年代いっぱいストーンズを支配するのですが、その発想は「ビートルズと逆のことをする」のが基本で、まずバンドのイメージを意図的にダーティにし、アルバムもシングルもビートルズの前作を意識して異なる路線を狙い、イギリス盤LPの監修だけでアメリカ盤LPはアメリカの会社に任せたビートルズを反面教師に、イギリス盤LPとアメリカ盤LPをはっきり別物として制作しました。いわばアイアン・メイデン(本国重視)とデフ・レパード(国際市場重視)の違いがありました。ビートルズに対する隙間商売でもありました。ストーンズのどこか作為的な存在感はそうした成り立ちから来たものでしょう。

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[ビートルズストーンズの実態]
正確には、ストーンズビートルズの成功を追って、ビートルズとは対照的なイメージを想定してパトロンに作られたバンドです。メンバーも裕福な家庭の子弟で教養も高く、何より洗練された大都市ロンドンの都会っ子でした。粗野で無教養、下品だったのはビートルズの方でした。
ビートルズは自然発生的に貧困層の不良少年たちが組んだ地方の港町のアマチュア・バンドが母体で、プロにスカウトされてレコードデビューが決定してからイメージ・チェンジしたのです。リーゼント時代のビートルズは野蛮なステージが評判で、ジョンは便座を首に掛けながら歌い、ハンブルグリヴァプールの飲み屋を巡業していたのが、レコード・デビュー前のビートルズでした。
しばらくこの記事は続きますので、よければまたお立ち寄りください。