人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

追悼ルー・リード(前編)

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まずは昨日の日記記事に加筆(というか、長くなりすぎて削った部分を復元)して再掲載しよう。イントロダクションとしては書き直しても同じ内容になるからだ。

ルー・リード(1942.3.2-2013)の訃報を今日、知った。10月27日にNYで死去。訪問者の方のブログを訪ねて追悼記事を読み、すぐにウィキペディアで確認し、この人もユダヤ系のニューヨーカーだったことを知った。ボブ・ディランポール・サイモン、またリー・コニッツビル・エヴァンスバーブラ・ストライザントと同じだ。今までルーさんの人種的出自など考えたことがなかった。

ビル・エヴァンスでも、ボブ・ディランでも一時期やたらともみあげが長かった写真がある。あれは人種的意識が強くなっていた証拠で、ユダヤ人の戒律遵守の外見的表明になる。イスラエルに関しては中立的意見にしたいが、あれは旧約聖書の時代から独立国家を持てなかったユダヤ民族が、第二次世界大戦の財政的スポンサーになることで建国された人工的国家なので、世界各地に散ったユダヤ人たちは、人種的意識に関しては常に過敏な立場に置かれてきた(と教会と、高校時代に世界史の授業で習った)。

だがユダヤの戒律では同性愛者は悪魔だし、さらにヤク中ともなると…でもルーさんは80年代初めに脱同性愛・ヤク中宣言をして美少年レイチェル君(だっけ?)とも別れ、シルヴィアさんとノーマルに結婚し、晩年まで太極拳に励んでいた。ラリって年齢不詳の40代なんていう半端な歳で自転車がコケて死んだニコのようにはならなかった。一歳上で早熟だったディランとの比較、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド時代の業績や私生活については極端にコメントを拒んでいたのが興味深い」。

ぼくにとって、中学時代はビートルズだが、高校時代はヴェルヴェットとドアーズ、キング・クリムゾンとジャックス、頭脳警察だった。だからルーさんは35年来の恩人みたいに感じる。昨日はヴェルヴェット(画像1)から始まってソロ初期の名作(画像2、3)を含め約30枚の作品を追悼の意をこめて聴いた。『ワイルド・サイドを歩け』を聴いてネルソン・オルグレンの同名小説を読み、発掘ライヴの「バタクラン'72」では、「バーブラ・ストライザントが歌うような曲だ」とMCして『ベルリン』を歌った意味を考えた。
書ききれない。明日後編を書きます。