人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

アル中病棟の思い出10

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・3月2日(火)曇り・小雨

「M市のY病院に入院第一日目。バスを逃してタクシーで着く。バスの三分の一の所要時間で着いた。受付時刻より早く着いてしまい、入院の前にまず外来病棟で診察があるので小一時間待つことになったが、かえって緊張と不安感からひどい下痢をきたす。タクシー運転手はほどよく年増の爽やかな美人だった。福祉タクシー券と障害者割引で清算し、「これからこの病院に入院するんです」「あら、お大事に」領収書をもらった。生保で差額が下りるだろうか(注1)。

9時に入院受付して、主治医になるD先生に簡単な診察(面接程度。たぶん現在の精神状態と、朝から飲んできてはいないかの確認。飲んでいる場合は隔離室に入れられる、と後でMさんから聞いた)、それから入院手続きして第三病棟に上がり、面会室で看護婦(この病院では看護師、とは呼ばない)から説明を受けたり、貴重品を預けたり、等々済まして部屋を指定されるとちょうど11時45分の昼食の時間だった。

男女混合で男7・女3、部屋で食事している人もいるかもしれないが大広間のデイルームで食事しているのは全員で24人ほど。ぼくは大阪出身・横浜在住のKさんと二人部屋になる。
デイルームでの昼食で、KさんにMさん・Sさん(このふたりは二人部屋)に引き会わされる。この第三病棟は本来は一般の精神疾患入院病棟で、アルコール依存症学習入院(学習入院!ここは林間学校か?)の患者は安静期までを第三病棟で過ごし、それからアル中入院専門の第二病棟(一般患者も多少混じる)に移る。
Mさんはアルコール依存症だが体調の回復待ちが長引いている。Sさんは統合失調症で生保。Mさんはお酒が原因で大怪我をしたらしい。歩行も不自由そうだ。解放病棟だから会いには来られるが、初日から親しくなった人たちとは数日で別病棟になると思うと、今日はまだ何も始まっていないのだ。

買わされたテキスト二冊をざっと読むがまったくわからない。何を教わるかではなく、どう教わるのだろうか。テキストは二冊で2000円。生保で下りるだろうか(注2)。
岩波文庫ロビンソン・クルーソー」上巻読了。Kさんと雑談、同い年で離婚歴2回、精神疾患入院で双極性障害1型(!)と聞く。
晩の血圧測定で上191下140という数値になる」

(注1)下りた。
(注2)下りなかった。