人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

オールタイムベストアルバム500(61~80位)

ローリング・ストーン誌のオールタイムベストアルバム500も前回までで60作を数えたが、もうついていけないと思う人も多いのではないだろうか。
このベストアルバム選出を見ると、20位までにロックの大御所や歴史的アルバムが集中してしまい、逆に21位~60位まではアリバイ的というか、クリティカルな立場からは「これも入れとかなきゃまずいか」とでもいうようなロックのルーツミュージックとしての黒人音楽への配慮が目立った。かなりとっつきにくい、いかにも批評家受けのアルバム選出になっていた。
では61~80位はどうかというと、いきなりあっけらかんとしたロックらしいロックが並ぶ結果になった。

61.アペタイト・フォー・ディストラクション
62.アクトン・ベイビー
63.スティッキー・フィンガーズ
64.バック・トゥ・モノ(フィル・スペクター)
65.ムーンダンス
66.レッド・ツェッペリン4
67.ストレンジャー
68.オフ・ザ・ウォール
69.スーパーフライ(カーティス・メイフィールド)
70.フィジカル・グラフィティ
71.アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ
72.パープル・レイン
73.バック・イン・ブラック
74.オーティス・ブルー(オーティス・レディング)
75.レッド・ツェッペリン276.イマジン
77.白い暴動
78.ハーヴェスト
79.スター・タイム(ジェイムズ・ブラウン)
80.オデッセイ・アンド・オラク

ガンズ・ン・ローゼズからゾンビーズまで。オーティス・レディングAC/DCレッド・ツェッペリンの挟み撃ちにあっているところなど笑えるが、セールス的に大成功したアルバムが多数を占めている。
ブリティッシュ・ロックはビートルズストーンズ、クラッシュとU2しか出て来なかったが(フリートウッド・マックアメリカ移住後になる)、いきなりゾンビーズが出た。これもブライアン・ウィルソン(ビーチ・ボーイズ)の「ペット・サウンズ」全曲再現コンサートの成功でラヴ「フォーエヴァー・チェンジス」やザ・フー四重人格」、プリティ・シングス「S.F.ソロウ」などの流れで「オデッセイ・アンド・オラクル」全曲再現コンサートが行われ好評を博した。そうした背景なしにはここまでの順位には上がらなかっただろう。