人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

裸のラリーズ『‘77 Live』

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裸のラリーズ『夜、暗殺者の夜』live,77.3.12
https://www.youtube.com/watch?v=LlOdo9EPkxA&feature=youtube_gdata_player

『夜、暗殺者の夜』
とても深い夜
まるで誰かを殺したみたい
何かがお前の飢えを満たす
誰かがお前を夢に見る
だけどお前は誰をも夢見ない
何かがお前の飢えを満たす

沈黙の鳥は飛び去った
夜の言葉は溶け落ちた
誰もお前が留まることを望んではいない

お前の両手に血の川を渡り
虚無の一滴を飲み干した時
お前に最初である名前が名づけられるだろう

黒い恋人たちは
すべてが死に絶えた岸辺にたどり着く
すでに黒い烙印は刻みつけられ・・・

お前はおれの傷口 おれは誰かを殺すだろう
優しい暗殺者のとても深い夜
水谷孝=詞・曲)

 聞き取りによる歌詞なので正確ではないかもしれないが、裸のラリーズの代表曲『夜、暗殺者の夜』はこういう内容で、ジャックスの早川義夫の歌詞とボードレールを混ぜたような発想がある。ラリーズは欧文表記ではLes Rallizes Denude'sと名乗っており、一見フランス語名称みたいだが文法上はまったくフランス語にならない。もちろんわざとやっているのだ。

 裸のラリーズを代表するアルバム『‘77 Live』(CD発売1991年)をまるごとご紹介しておこう。現在手軽に入手しやすいのはジャケット掲載のアメリカ盤『Heavier Than a Death in the Family』で、オリジナルの二枚組CDから二曲を割愛して一曲を差し替えているが、ジュリアン・コープもこれを日本のロック名盤ベスト・スリーに選出しているほどでオリジナルの『‘77 Live』よりコンパクトな分聴きやすいかもしれない。それにオリジナル通りの復刻版CDはかなり特殊なお店に行かないと手に入らない。なので裸のラリーズを何か一枚、というならアメリカ盤『Heavier~』をお薦めだが、オリジナルはこれです。もちろんバンド公式の91年限定発売CDはほとんど中古市場に出てきません。
裸のラリーズ『‘77 Live』
https://www.youtube.com/watch?v=xoYVEQeJ4WQ&feature=youtube_gdata_player