人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

Gang Of Four - live on Rockpalast German TV show 1983

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Gang Of Four - live on Rockpalast German TV show 1983 : http://youtu.be/5NzraXn3Nog
Recorded 10 March,1983
c) 01. We live as we dream alone
b) 02. The Republic
a) 03. Not great men
b) 04. Why theory
d) 05. Arabic
c) 06. I will be a good boy
c) 07. The history of the world
c) 08. I love a man in a uniform
d) 09. It doesn't matter
b) 10. Paralyzed
b) 11. What we all want
d) 12. Independenc
**)13. To hell with poverty
*) 14. He'd send in the army
c) 15. Call me up
c*) 16. World at fault
a) 17. At home he's a tourist
a) 18. Natural's not in it
c*) 19. Producer
b) 20. Cheesburger (to go)
a) 21. Damaged goods
a) 22. Anthrax
[Personnel]
Jon King - vocals, melodica
Andrew Gill - guitar, vocals
Sara Lee - bass, backing vocals
Hugo Burnham - drums, percussion
Alfa Anderson, Brenda White - background vocals

Gang of Four Discography
[Albums]

a) Entertainment! (EMI, September 1979) - UK Number 45, Australia Number 39
b) Solid Gold (Warner Bros., March 1981) - UK Number 52, US Pop Number 190
c) Songs of the Free (Warner Bros., Late 1982) - UK Number 61, US Pop Number 175
c*) - Songs of the Free Outtakes
d) Hard (Warner Bros., 1983) - US Pop Number 168
e) At the Palace (Live / Mercury, 1984)
[Extended plays]
*) Yellow (EMI, October 1980) - US Pop Number 201
**) Another Day/Another Dollar (Warner Bros., January 1982) - US Pop Number 195

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 ギャング・オブ・フォーはイギリスのリーズ大学の学生が結成したポスト・パンクの代表的グループで、デビュー作『エンターテインメント!』は半年前にデビュー作『アンノウン・プレジャー』を発表したジョイ・ディヴィジョンと並んでパンク・ロック以後のロックのスタイルを大胆に革新した。ジョイ・ディヴィジョンキリング・ジョークバウハウスら新しいゴシック的スタイルを指向するバンドの雛型になったのに対し、ギャング・オブ・フォーはドラムスとベースのファンク・ビートに金属的で鋭角的なコードワーク中心のギターを組み合わせた創意があり、ニューヨーク・パンクのテレヴィジョン、ジャズ・ロック出身者のポリスと共により若いU2、エコー&ザ・バニーメンらの直接的な影響を与えることになる。だがギャング・オブ・フォーはデビュー作であまりに鮮やかな達成を見せてしまったため、アルバムごとに作風を進展させたにもかかわらずその試みを正しく評価されない不運なバンドになった。
 このライヴはギャング・オブ・フォーのまとまった映像として数少ないもので、ドイツのテレビ番組に残された90分のスタジオ・ライヴになる。この年をもってギャング・オブ・フォーは活動を停止、5年後のカムバック以来現在まで断続的に活動を続けているが、近年ついにヴォーカルのジョン・キングも抜けて新ヴォーカリストが加入、からくも継続しているが、もはやアンディ・ギル一人の感が強い。

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 このライヴ映像はオリジナル・ギャング・オブ・フォー最後の姿をとらえたものといってよく、デビュー作から5曲、セカンド・アルバムとその前後から7曲、サード・アルバムとその同時期のシングルB面曲が7曲、ラスト・アルバムになった(スタジオ作としては。84年には解散記念ライヴ・アルバムを発表)このライヴと同年発表のアルバム『ハード』から3曲と、選曲はほぼ均等になっている。ラスト・アルバムのレコーディングにはドラマーのヒューゴー・バーナムは参加しなかったからそこからの選曲は少なく、ベーシストが前任のデイヴ・アレンから女性ベーシストのサラ・リー(元ロバート・フリップス・リーグ・オブ・ジェントルメン、すなわち80年代キング・クリムゾンの前身バンド)に交代したサード・アルバムとその直前のアルバムからの比重が高くなった。デビュー作が傑出しすぎていたというのもあるだろう。このライヴでもサード・アルバム中心に前半を進め、後半にセカンド・アルバムから選曲し、デビュー作からの曲はおおむねクライマックスに集中させている。これはやむなし、だろう。デビュー作からの曲を前半にガンガンやってしまったら、セカンド、サード、ラスト・アルバムの曲の立つ瀬がなくなってしまう。
 カムバック後のギャング・オブ・フォーはジョン・キングとアンディ・ギルのコンビのみで運営していたようなもので、デイヴ・アレンとヒューゴー・バーナムが復帰してもバンドならではのマジックは戻ってこなかった。『エンターテインメント!』『ソリッド・ゴールド』と『ソング・オブ・フリー』『ハード』では前2作はデイヴ・アレン、後2作はサラ・リーとベーシストの交代はあってもバンドでなければ生み出せない音楽になっていた(『ハード』ではアンディ・ギルの独裁化が始まっていたが)。ライヴ盤『At the Palace』はベスト・アルバムに数曲収録された以外はCD化すらされていない。デビュー作以外の3作も良いアルバムだし、ライヴ盤も『ハード』の延長で代表曲のリメイクが聴ける感慨深いアルバムだった。デイヴ・アレンのベースも良かったのだが、サラ・リーはもっと重心が低い上により乗りの良いベースを弾く。アンサンブルの巧みさでは後2作が向上したのはサラの貢献が大きい。
 幸い現在ではサイト上でその時期のギャング・オブ・フォーの音楽が『ロックパラスト83』の良質な映像で楽しむことができる。これは名盤『エンターテインメント!』のバンドでもあり、酷評されるばかりだった『ソング・オブ・フリー』『ハード』のギャング・オブ・フォーでもある。このライヴ自体が『エンターテインメント!』にもひけをとらない充実した演奏だといえる。