人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

蜜猟奇譚・夜ノアンパンマン(19)

 それでこんなのどうやって使うのよ、ばいきんまん、とドキンちゃんがあからさまに不審げな表情なので、ドキンちゃんも試してごらん、使っている人の映像もあるから同じようにしてみればいいのだ、とドキンちゃんはどさん、と目の前に電動バイブレータをひろげられました。これはディルド型と言われる陰茎を模したものになるそうだ、たとえばこれ、とばいきんまんはうねり・首振り型を手に取り、これは内部にモーターとロッド、カムが仕込んであって棒部分をうねらせるものだな。こちらの三点タイプと言われるものは内部モーターの振動を利用し、棒の付け根に2つの突起をつけて肛門と陰核を刺激するために作られている。「熊んこ」に代表される歴史の長い仕様らしい。パールタイプなんてのもある。内部に小球を詰め込み、それを攪拌することでバイブレータ表面をうねうねさせる作りだな。
 ローター内蔵式というのは棒状の本体にローターを仕込むもので、振動は少ないが価格は安い。変わったものには双頭タイプというのがあり、振動部が中央にあり両端が挿入可能になっている。これは、女性同士が松葉崩しの体位のように互いの外陰部を近づけ、互いの膣口にバイブレータの両端をあてがい、挿入し合うものだそうだ。ただし男のアナルセックスを含めれば男同士、または男女の交接にも使えることになるだろう。同じく同性間・異性間のどちらにも使えるのが、バイブレータ機能を持ったペニスバンドというのもある。防水タイプなどはほとんどがシンプルなスティックタイプで、Oリングなどで防水しているため、入浴しながらでも使用できるのが便利らしい。
 また、多くの電動バイブは乾電池式だが、ACアダプターが使える家庭用電源式もある。家庭用電源式まであるなら当然だろうが、リモコンでスイッチのオン・オフ、強弱の変更を可能にしたリモコン式もある。他に野菜や彫像、自分の逸物など好きな好きな形状のものを型取りし、シリコーンを流し込んで自作が可能なキットで、振動はローターを組み込む自作タイプ、という手間のかかるものもある。それで最後のはかびるんるん型に作ってみたんだが、と最後まで言わせてもらえずばいきんまんドキンちゃんの回し蹴りをくらいました。ドキンちゃんは空手四段なのです。
 ドキンちゃん、話はまだ終わりではないのだ、とばいきんまんはほうほうの体で、さらにカプセル型、いわゆるローターの話があるのだ。