人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

偽ムーミン谷のレストラン・改(35)

 ムーミン谷経済学講座番外編(続)。
 一説によると、イナゴタワー(前回詳述)を形成するイナゴ投資家には、以下のような種類があるといいます。
●高速イナゴ : 電光石火のようなスピードを持ち味とするイナゴ。銘柄に関する材料となる情報が出るやいなや内容の確認などはせず、とりあえず飛びついて取引を行います。他のイナゴが乗り遅れる銘柄の暴騰にいち早く間にあう点で強みがある一方、大した材料とならないような内容の情報も少なくないことから、結局のところ損切りで終わってしまう方が多いとされます。また、まれに「共食いイナゴ」(後述)に変化すると言われます。
●下級イナゴ : 銘柄に関する情報が流れた際に、その情報を分析する能力を備えたイナゴ。しかしその分析能力は極めて低いため「凄そう」という程度の理由でも飛びつき取引してしまいます。情報分析に時間がかかる分だけ高速イナゴより乗り遅れることも多く、共食いイナゴの「エサ」になる場合も多いとされます。
●上級イナゴ : 下級イナゴの変化系。情報精査に関する能力が格段にアップしており、無駄打ちが少ないのが特徴。あえて他のイナゴ達が荒らした後に入る戦略も多いものの、その分乗り遅れる場合も多いので「イナゴ心」を忘れてしまったイナゴとされています。
●養分イナゴ : 他のイナゴのATM代わりに存在するイナゴ。株価の上昇が終わった銘柄に飛び乗り、皆にお金をばらまいています。自分が損した銘柄の情報提供者への怨恨は凄まじく、しばしば「煽りイナゴ」(後述)に進化します。
●煽りイナゴ : 養分イナゴの変化系。ただお金をばらまくだけだったのが、執拗な買い煽りを繰り返し、皆を巻き込もうとする特殊能力が備わった迷惑極まりないイナゴです。
●共食いイナゴ : 高速イナゴの進化系。誰よりも早く乗った銘柄を、遅れてきたイナゴに売りつける冷酷非情な「イナゴ殺し」のイナゴで、昨今ではこのタイプの台頭が凄まじく、高騰銘柄が長続きしない元凶にもなっています。別名「ババ抜きイナゴ」。
●殿様イナゴ : イナゴ界のレジェンド。特定の掲示板などで崇拝されているイナゴで、他のイナゴとは違い、あえて先に特定の銘柄を仕込み、その後ひたすら銘柄名を叫ぶことによってイナゴ達を飛びつかせる手法を取ります。叫んだ銘柄は必ず騰がるので負け知らずの名実ともに「最強イナゴ」です。
 次回は投資の発祥について学びます。