ジャッキー吉川とブルー・コメッツ - ブルー・シャトウ (
CBS, 1967) Original '67.3.1 Release Version :
https://youtu.be/kxUbVzgIzmU - 2:47
1957年(
昭和32年)9月にロカビリー歌手のバック・バンドとして渡辺プロによって結成されたブルー・コメッツは数次に渡る再編成を経て1963年に
ジャッキー吉川(ドラムス、1960年にバンドボーイから昇格)がリーダーに収まり、尾藤
イサオ(「悲しき願い」「
あしたのジョー」)のバック・バンドとして
ジャッキー吉川、
井上忠夫(後に
井上大輔と改名。テナーサックス、フルート)、
三原綱木(ギター)、
小田啓義(オルガン)、
高橋健二(ベース)の全盛期メンバーが揃って1965年にバンド初の単独名義のエレキ・インスト・アルバムを2作リリース、翌'66年(昭和41年)には
井上忠夫による初のオリジナル曲「青い瞳」を英語版(3月)、日本語版(7月)にリリースし、田辺昭知と
ザ・スパイダースと並んで
ビートルズ登場以降の日本初のビート・グループとして人気を集める。
井上忠夫はスパイダースの
かまやつひろしと共に優れた作曲家で、専任ヴォー
カリストとバンドから成る編成のスパイダースに対してブルー・コメッツは演奏メンバー自身がヴォーカルを兼ねるバンドだった。ブルー・コメッツ最大のヒット曲になったのが井上のオリジナル曲「ブルー・シャトウ」で、同曲でブルー・コメッツはブーム当時に
紅白歌合戦に出演し、またヨーロッパ~
アメリカ・ツアーを行い
アメリカでは
エド・
サリヴァン・ショーに出演する。
Blue Comets on Ed Sullivan Show; Gagaku~Blue Chateau (TV Live, 1968) :
https://youtu.be/5AYmyKw3wW0 - 2:56
1972年に全盛期メンバーの井上、三原、小田、高橋のブルー・コメッツは解散し、翌73年からは
ジャッキー吉川によってブルー・コメッツは新メンバーを迎えて次々とメンバーと編成を変えながら歌謡グループとしてブルー・コメッツの活動を続ける一方、テレビ番組、
グループ・サウンズのフェスティヴァル・コンサート、ファンからの定期的なリク
エストに応えて全盛期メンバーのブルー・コメッツの再会ライヴも頻繁に行われた。プロ意識の高いメンバーには解散時にも対立はなく、演奏技量やパフォーマンスのテンションも維持し続けていた稀有なバンドがブルー・コメッツだった。
Blue Comets - Blue Chateau (
reunion TV performance) :
https://youtu.be/jzRphgmA4J8 - 2:59
2000年5月に
井上大輔(忠夫)が病苦から自殺し、スパイダースの田辺昭知の
田辺エージェンシーによる追悼コンサート「
井上大輔音楽葬」が行われスパイダースも一時的再結成を行い参加、このコンサートは
ゴールデンアワーに2時間番組で
読売テレビ系で放映された。
ジャッキー吉川のブルー・コメッツは井上生前から若手メンバーと全盛期メンバーの2組のブルー・コメッツが平行して存在していたが、2002年からは全盛期メンバーから故人となった井上抜きのジャッキー、三原、小田、高橋の4人編成のブルー・コメッツが精力的にライヴ活動を続け、2007年の「ブルー・シャトウ40周年記念コンサート」に続き今年2017年は「ブルー・シャトウ50周年」としてさらに多くの本数のコンサート・ツアーが行われる年となった。5人編成のレギュラー・バンドが1963年から現在まで、一人を失っても同一メンバーで続いているのは
ビーチ・ボーイズ、
ローリング・ストーンズに匹敵する。4人編成にアレンジして演奏されている「ブルー・シャトウ」も十分かっこいい。実は先週の日曜に当日券で観に行くつもりだったのにうっかり忘れてしまっていたのだった。悔しいので記事にしておく次第です。
Blue Comets - Blue Chateau (50 Anniversary TV Live, 2017) :
https://youtu.be/4tQi5Ao1IYU - 2:59