人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

杉越しのクリスマスチキン

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 クリスマスはローマ帝国が政治的目的でキリスト教を国教とした際に越冬祭(杉越しの祭り)の祝日をイエス・キリストの生誕祭にこじつけたものですが(聖書歴史学的には聖書の記述からキリストの生誕は春先3~5月頃と推定されています)、もともとひもじい砂漠の民であるユダヤ民族由来の宗教儀式ですから、この祭りの日の晩に家庭で鶏肉を食すのは縁起担ぎの意味があります。日本でいう恵方巻のようなもので、次の年越しまでの一年も飢えずに過ごせますようにという祈願をこめてご馳走をいただく慎ましい年中行事でした。飢えへの怖れが何と隣り合わせなのかは言うまでもありません。氷点下の滝に打たれては灼熱のサウナに蒸されるような気分で、そうした古代のクリスマスのあり方に思いを馳せてみるのも好いものです。
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