人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

荒地

黒田三郎の詩(後編)

(黒田三郎大正8年=1919年生~昭和55年=1980年没>) 黒田三郎(大正8年=1919年2月26日生~昭和55年=1980年1月8日没)は広島県呉市生まれで鹿児島に育ち、戦国詩の詩人グループ「荒地」に拠った詩人です。詩集は『ひとりの女に』(昭森社・昭和29年=1954年6月)…

黒田三郎の詩(前編)

(黒田三郎大正8年=1919年生~昭和55年=1980年没>) 黒田三郎(大正8年=1919年2月26日生~昭和55年=1980年1月8日没)は広島県呉市に生まれて鹿児島に育ち、戦国詩の詩人グループ「荒地」に拠った詩人です。詩集は『ひとりの女に』(昭森社・昭和29年=1954年6…

鮎川信夫「白痴」「Who I Am」

(鮎川信夫大正9年=1920年生~昭和61年=1986年没>) 白痴 鮎川信夫 ひとびとが足をとめている空地には 瓦礫のうえに材木が組立てられ 鐘の音がこだまし 新しい建物がたちかけています やがてキャバレー何とか 洋品店何とかになるのでしょう 私はぼんやりと空を…

鮎川信夫「繋船ホテルの朝の歌」(『荒地詩集』昭和24年=1949年刊より)

(鮎川信夫大正9年=1920年生~昭和61年=1986年没>) 繋船ホテルの朝の歌 鮎川信夫 ひどく降りはじめた雨のなかを おまえはただ遠くへ行こうとしていた 死のガードをもとめて 悲しみの街から遠ざかろうとしていた おまえの濡れた肩を抱きしめたとき なまぐさい…