人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

メンタルヘルスに関するエッセイ

コメントと断片より

(1)パーソナリティ障害は精神医学の領域ではないですが(精神疾患の人がパーソナリティ障害をきたす、パーソナリティ障害が精神疾患の一因になる、というのはあります)-たとえばぼく自身が強迫性・シゾイド性パーソナリティ障害と診断されていますが、潔癖症も虚言癖もなく、同様に診断されているアスペルガー症候群に由来する自閉症の現れかもしれません。表向きは公私とも外向的だったが、実は自閉的な人間が無理をしていた。
興味おありでしたら、岡田尊司「パーソナリティ障害」(PHP新書)が廉価で内容も平易で詳しく、お薦めします。
しかし結局は人それぞれです。主治医の診断ではぼくが自殺しないのが不思議だそうですから。

(2)ぼく自身の経験ですけれど、重鬱期の自殺は病気の性質上起こりやすい=警戒しやすいでしょう。躁鬱の場合、躁(持続的爆発)と躁鬱混合(断続的爆発)が危険です。自分で行動をコントロールできているつもりでとんでもない行為をしたり、衝動的に自殺行為に及んだり-後で思い出しますが、躁の最中はほとんど記憶のない状態で、幻覚と妄想の中を突進しているのです。文字通り「錯乱」と呼ばれる状態です。
鬱病の受診者の内訳は鬱病84パーセント、双極1型12パーセント、双極2型4パーセントだそうです。また双極1型・2型の比較では、
・双極1型/鬱期32パーセント・躁期10パーセント・混合6パーセント・寛解期52パーセント
・双極2型/鬱期50パーセント・躁期3パーセント・混合3パーセント・寛解期44パーセント
という統計が出ています。また双極2型の躁は軽い。1型では周期の中で危険な時期が16パーセントあるのでこれを軽く抑え、周期内でも寛解・軽鬱期を長く保つ。ぼくの場合はひっそりと自宅で過ごす、という療養段階です。

(3)お薦めした岡田尊司氏は精神医学界の著名な存在で、数年前からの新書ブームで出た「アスペルガー症候群」「うつと気分障害(双極性障害)」(幻冬舎新書)、「統合失調症」「パーソナリティ障害」(PHP新書)は最新の研究まで取り入れた一般書としていずれもベスト・セラーになっています。アスペルガーはやや特殊ですが、自閉症の研究と考えれば、この4冊で精神医学の主要な領域についてかなり包括されています。価格はいずれも800円ほど。
以上、ご参考までに。