人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

掲載中の映画日記、またはネタバレについて

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 映画とあらばジャンルを問わずお好きな方はあまり気にされないと思いますが、フィクション作品について語るのにやたらと過敏に「ネタバレ」に怒る人がいます。いつの世からこうなったものかDVDの特典映像などでオリジナル予告編が観ることができますが、'70年代の映画までは現在の予告編よりかなり長めで、しかも映画の冒頭から結末までの名場面を網羅したものも多く、観客を呼ぶには積極的なネタバレも厭わないというか、映画を観ることは原作小説を読んでいるとかほとんどダイジェスト編集といえる予告編を観るのとは別、という常識が働いていたわけです。
 確かにミステリー仕立ての作品など配慮も必要なものもありますがそうした作品は全体から見ればわずかで、映画にどんな名場面があると称揚して「楽しみにしていたのにネタバレされた」と怒るレベルで過敏な人もいるようです。つまり視覚表現作品の鑑賞と文章での情報記述を混同してしまうような人ですが、一部のヨーロッパのアート系映画ですら手法・内容ともに意表を突いた作品のため、先入観や前知識の有る無しが印象・感想を左右する場合も想定されます。以前ギャグまんがの面白かったギャグを書いたら(主人公の勘違いが可笑しかった、程度くらいです)「ネタバレされて読む気が失せた。謝罪せよ」と激怒され罵倒されたことがあるので、今さらですが「謎」がポイントの作品でもない限りこの映画日記では映画で観ることができた内容を楽しく書いたものであることをお詫びしておきたいと思います。チャップリンや旧松竹蒲田俳優たちの酔っぱらい演技を賞賛するのがネタバレになるでしょうか。常識的には映画のあらすじを書いた文章で映画を知るのは映画そのものを観るのとはまったく別の次元にあるというのが筆者の認識です。