人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

フランス最大のロックバンドへの間違いだらけのアメリカのロック誌の酷評

MAGMA
マグマ
★Mekanik Destruktiw Kowmmandoh / A&M 4397 (1973) : https://youtu.be/7hDOK-IN_cU

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〓Kohntarkosz / A&M 3650 (1974) : https://youtu.be/7FjkLffnQjw

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Udu Wudu / Toma. 6001 (1976) : https://youtu.be/igqUcXaPG-s

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 クリスチャン・ヴァンダーはエルヴィン・ジョーンズチェット・ベイカーにドラム演奏を学び、チック・コリアジョン・コルトレーンとともに演奏したこともあるドイツのジプシー。彼は"ゲザムクンストヴェルク"、つまり全人類のための音楽、大多数のレベルに理解できる音楽を具体化する音楽アンサンブルを創り出すという典型的チュートン(ゲルマン)人のコンセプトを持ち、マグマはその媒体だった。
 ヴァンダーはまた、彼独自の言語、エスペラント主義者がコバイヤ語と呼ぶ言語を発明した。コバイヤ語は、革命の存在する余地があり、"ユニヴェリア・ゼクト"、つまり新人類がより偉大なエネルギーと意義深さを見い出すことができるという想像上の惑星コバイヤに由来している。
 ヴァンダーは、彼の音楽がポーランドおよびバルト海の森の奥深くからやってきたと主張する。確かにあたかも岩の真下からはいあがってきたようなサウンドである。彼はヴードゥー、悪魔祓い、ドイツおよびロシアのネオ・ロマン主義、そして古代ギリシャの悲劇にも凝っている。彼の音楽からその主張を取ると、ディープ・パープルやタンジェリン・ドリームの、最悪にも低速化したクローンが腸炎の発作を起こしているようなサウンドだ。マグマの世界に旅するのも悪くはない。(現在廃盤)
(文=ブルース・マラマット)
(『ローリングストーン・レコードガイド』1979年版より、翻訳=講談社・昭和57年3月刊)