私はどの家のドアの前にも立つ
でも誰にも私の足音は聞こえない
私がノックをしても気づく人はいない
だって私は死んでいるから、死んでいるから
私は7歳で死んだ
遠い昔、広島で
今も私は7歳のままで
死んだ子供たちはさまよい続けている
私の髪は燃え上がる炎に焦げて
目はかすみ、やがて見えなくなった
死が訪れ、私の骨を灰に変え
灰は風に吹き散らされていった
果物もいらない、ご飯もいらない
お菓子もパンもいらない
もうなにもいらない
私は死んだのだから、死んだのだから
私の願いは平和だけ
今日もどこかで戦争がある、だがいつか
この世界の子供たちが
笑い、遊びながら元気に育ちますように