ぼくの入院中の読書に「本当に1週間でそんなに?」という疑問が寄せられた。回答もしたが、同様の疑いをお持ちのかたにも疑惑を晴らしたい。疑問への返答を事後承諾にて引用する。
「そうだよ、1週間であれだけ読んだ。あとマンガも「こち亀」「江戸前の旬」「ナニワ金融道」「食キング」「ラーメン発見伝」「仕掛人藤枝梅安」「ミナミの帝王」「ごくせん」「天使なんかじゃない」「美味しんぼ」「スプリンター」「将太の寿司」「浦安鉄筋家族」をバラで4、5冊ずつくらい読んだかな(名作「天使~」だけそろってた)。いやー読んだ読んだ。書く方のプロは読む方もプロなんだよ(だから躁鬱病って致命的なんだけどね)。入院中もそれだけ調子良かったってことだね。退院後も今のところ快調で、音楽聴くのも読書するのもネーム(プロの世界じゃ記事のことをこう言うの)書くのも楽しんでる。書くのも速い。まああまり飛ばすと躁がこわいんで気をつけるよ。じゃあね」
これは「虫垂炎入院日記」(7)に寄せられたコメントへの返答だが、本文中で解説しているフラワーズとフラワー・トラベリン・バンドのアルバム・ジャケットの図版を入れ忘れていることに気づいた(ついでに8が「入院」が抜けて「虫垂炎日記」になっているのも気づいた)。図版は上が「日本のジャニス」麻生レミさんが泣いちゃって合成写真になったフラワーズ(1969)、下がみんな嫌々全裸でバイクに乗ったフラワー・トラベリン・バンド(1970)のアルバム・ジャケットです。共に内田裕也全面プロデュース。
裕也さんたら80年代には遠藤ミチロウ(スターリン)の向うを張ってライブハウスからのテレビ中継で最前列の女の子にフェラチオさせながら歌ったり(仕込みだと思うが)最近の事件もご存じの通りだ。それでも愛されているのは50年間(!)純粋なロックン・ローラーだからである。性犯罪者の役ばかりだけど主演映画だって何本もあるのだ(「コミック雑誌なんかいらない」は違うがそれでもパパラッチ役だ)。何十年にも渡って若いバンドを育ててきた。偉い人なのである。
そういえばぼくの入院中ジョー山中さんの訃報を新聞で読んだが、ジョーさんの葬儀となれば内田裕也門下生が一堂に会するわけで、ボスとしてはこのタイミングは気恥ずかしいものがあるだろう。ないか?裕也さんくらいになると。
次回は入院日記です(笑)。