人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

アルコール依存性について

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飲酒は嗜好と社交に深く根ざしており、世間に酒飲みは数知れないのに、同じだけ飲んでいてもアルコール依存性にならない人とアルコール依存性になる人がいます。世の中にはこういう不条理は山ほどあります。成人のアルコールの適量は缶ビールなら360ml、ワイン・日本酒ならグラス1杯(1合)というきびしい医学的規定がありますが、これで満足する酒飲みはいないでしょう。
アルコール依存性と判定された場合、アルコール分0.5パーセントの健康ドリンクすら禁じられます。生涯断酒以外の治療法はないのです。つまり、事実上アルコール依存性は治療法がない病気なのです。
アルコール依存性と鬱には密接な関係があり、ほとんどのアルコール依存性患者が鬱を経てきており、アルコールを常飲しているほとんどの鬱病患者がアルコール依存性に進むことが判明しています。アルコールへの精神依存と身体依存が高いからです。
アルコール依存性は身体的にはまず肝機能の低下となって顕れます。肝臓は全身の代謝をひとつで担っているといってよく、アルコールの分解・代謝は嗜好品や食品の中でも群を抜いて負担が大きいのです。その上アルコールは世界保健機構でもあまたのドラッグを抜いて依存性が最も高いことを指摘されています。
依存性の徴候があったら早いうちにメンタル・クリニックや精神科アルコール依存性の危険性を学習し、断酒や節酒のコントロールを回復すること。前述の通り、依存性が確定したら断酒以外に進行を食い止めることはできません。
女性の肝機能は男性より弱く、アルコール依存性による臓器の不全も早く進行します。アルコール依存性については高校での必修科目になってもいいくらいだと思います。
ぼくの場合など数種のメンタル系服薬をしていますから肝臓への負担がなるべく少ない、または腎臓で分解・吸収される処方になっています。
薬物は食品のように消化器官で代謝(分解・吸収)されるのではなく主に肝臓によって代謝されますから、一時期それでぼくも肝臓の機能が低下して薬の切り替えになりました。今は肝機能も健康で、精神状態の安定ともども現状では具合の良い処方です。
この状態が必ずしも長く続くとは限らず、その時には肝臓への負担よりも躁または鬱の改善が優先される場合もあるでしょう。
(図版はアルコール依存性学習テキストです)