人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

もっとどす黒い恋人

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やっとどす黒い恋人について語る時がきました。本当はこんな労多くして功少ない作業は苦手ですが、年末近いと手持ちのネタから引っ張って来ざるを得なくなる。そこにたまたま「次回作は『どす黒い恋人』にぃ~」というお告げがありまして、わぁめんどくさいけどネタはあるぞ、とイソイソとCD棚から集めてきたのがこれです。8社協同企画で、シリーズ・タイトルは、

『昭和元禄トーキョーガレージ~JAPANESE ROCKIN' PSYCHE&PUNK '65-71』

2005年12月にまとめてリリースされ、グループ・サウンズと歌謡曲を取り混ぜた好選曲(初CD化多数)、立木義浩写真集「イヴたち」1970からの写真で統一したアートワークで異例の好セールスをあげました。全8枚なのに6枚しか掲載していないのは1枚は現在のバンドによるカヴァー集、あと1枚は前回載せたからいいや、と省いたのです。強迫性障害の人間とは思えません(シゾイド障害は心底認める)。とにかくこの通り見映えがいいのでCD棚の前面にその時々の気分で飾る楽しみがあります。掲載CDは、

・写真(上)
●徳間ジャパン&日本クラウン編[恋のサイケデリック]
●テイチク編[メラメラ]
・写真(中)
●ユニバーサル編[レッツ・ゴー・ピーコック]
コロムビア編[サイケデリック・マン]
・写真(下)
●ビクター編[トンネル天国]
東芝編[午前3時のハプニング]
(●キング編[レッツゴー・ジャンジャン!]は割愛しました=前回掲載)

さて、当時の曲は短いから1枚のCDにマメのような曲が25曲近く収録されていて、しかも1曲勝負の気迫に溢れているので最初は虹色気分ですが、1枚通して聴くと絵の具を全部混ぜたようなドロドロの黒さがチューブで搾ったように残ります。
それが生命を持って動き出したものが通称「黒ナメクジ」で、人肌の温もりを恋しがるので寄せつけると図々しくなり始末に負えません。もっとも黒ナメクジが元々人肌に近い肉質なのは毛生え薬を使った実験で見事に毛だらけになることからも明らかです。
そこでクイズ。毛だらけの黒ナメクジに塩をかけるとどうなるか?正解「毛だけ残る」のでした。
そこに塩とナメクジの避けられない宿命があります。「毛だけ残る」前のGSと歌謡曲の拮抗時代の記録がここにあります。