復刻・市島三千雄全詩集(8 ・完)
●(此の偉大な…)
此の偉大な無題詩を
天主の婢永眠大正拾五年十月×日ローザ××××で
切地を敷いて春球上に
俺は明るい光線に突き出たアイアンイージで無題詩を持って俺はあらゆる者を罵倒にすると
俺等変人は蒸発するよう
農民校教師の砂地の恋愛物語は星の権威なんだ?
百千万も恋人で更に硫酸にこの小市は一面に向って石を敷く都市計画の恋人に捧ぐ
或る時
防砂植林地帯まで歩んで行く勇気はあるまい鳥がある猟師か有る縁のついた麺麭が塞がるS町から来た娘さん着ましょうとすると俺が無題詩を作りましょ読み上げましょ
顕れた天の一角に行者が私をあわてさせて
自転車は危ない雀斑さん俺はサークルに乗っている
耳は聞こえなくても別世界は俺のみが来た故に、人造光線の色は
五月は来た俺達は革命した我達偉大な詩人等に大抵低脳児即興詩人ども
恋愛が進めば大樹木も進む
それに、恋人は古木から降って来た千代紙をひろいあつめた
窓へ入るか上の、或は道路の
直立したのは花畑の土の俺達は此処に
我達は生物だ天を衝いたんだ
かの星人は青龍刀は使わなかった口笛で同様に其の儘
羅馬の衣裳は長ったらしくて
星人(スターマン)という奴はすぐ隕石の粉をふりまくので
五月のやって来たのか草花の真盛り農園に金魚が居た何かを動かそう遠くに橋があればレンズ風に曇っていたので
フェルト帽
天主
顔料
ポプリン
麻
傾向
鈍化
振動
新しいの事はあれている
恋愛
泥棒
羅列
環(リング)
合槌
合同
軽い声で諸種の花が咲いている。
(「新年」1927年7月)