人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

療養日記・4月26日(金)晴れ

今週になってから去年の秋以来治まっていた「足むずむず病」(何たる病名!)がぶりかえし、昨夜はとうとう一睡もできなかった。これは数年前認定されたばかりの奇病で英語では'Restless Leg'と呼ばれ、原因は不明とされているから症状もさまざまな個人差があるようだ。ビ・シフロールというパーキンソン病の予防薬が有効とされるが、服用してもなる時はなる。

ぼくの場合は夏場と疲労が条件で、火照ったようなむず痒さになる。普段はふくらはぎと足だが、昨夜は腿や背筋までむずむずして悶絶した。症状が治まってから処方は停止している。
精神科への通院はいつもは毎週月曜なのだが、祝日が二週連続するので次回は来月13日になる。我慢できない。

朝一番に電話して症状を話し、むずむずのままで処方だけもらいに行った。薬局で薬を受け取り、本来は就寝前の服用なのだがすぐに飲んだ。効き目が現れるまで2~3時間かかる薬だが、疲労がひどい分効き目は早く、むずむずが治まる意識もなく気絶するように眠った。数日来睡眠時間が4~5時間だった割にはそう長く眠らず、2~3時間で起きたのは意外だった。

最後の退院が一昨年の三月で、五月までは鬱だったがこの二年間は精神面の病状は安定している。痛烈な不倫恋愛に決着をつけたのが退院直後の鬱の原因だったが、それが過去までさかのぼって気持の整理をつけるきっかけにもなった。愛してくれた女性にはかける言葉もないが、ぼくは乗り越えたのだ。間接的に知らされた父の逝去も、相変わらず音信不通のままの別れた妻子も、ぼくにはつらいことではなくなった。

だが退院後の血液検査で高尿酸値血症と高血脂症が見つかり、入院中に視力が衰えて眼科に眼鏡を作りに行ったら老眼と視野欠損(緑内障の兆候)が見つかって、さらに六年前に義歯にした歯がそろそろ部分治療が必要になってきた。ぼくは七歳下の恋人からすら年下だと思われていたくらいで精神疾患以外は健康で若々しい(らしい)のだが、それでも成人病や老化の兆しが見えてきた。

さいわい服薬や点眼で血症や眼圧・視野欠損はすぐに改善し、歯科治療で義歯も保たれているが、48歳という年齢ではどれも生涯治療になるだろう。躁鬱病はいうまでもない。一生通院と服薬は続くのだ。それが生きることなら、生きることにどれほどの困難があるだろうか。