月曜の受診で主治医から熱心に障害等級再審査を勧められた。更新結果に対する異議申し立ては大概「厳重な審査結果によるものであり、異議申し立ては理由がないものとする」と再審査もされずに返ってくる。再審査申請ならまだ可能性がある。
ただし再審査申請は滅多にないから障害課、福祉課共に生活保護医療の範疇と認めてくれず、診断書用の医療券を発行してもらえる見込みは薄い。
「だから自費だが、生活保護費の切り下げが迫っていて、病状も明らかに悪化している今こそすぐにでもやるべきだ。障害課も福祉課もいい顔しないだろうし、診断書は3150円かかるが、それだけの意義はある」
ぼくは少し考えて、お願いします、と答えた。
「よし」と主治医は電子カルテを猛然と打ち始め、
「来週は金持ってきて」
と言った。
月額6万円台の生活で3千円はつらいが、主治医の勧めもあり2級に戻れば2万円弱の障害者追加支給がある。生活保護費引き下げにも耐えられる。
しかし結局は担当者次第になる。診断書用の医療券は期待できないとしても、最悪受理してもらえない事態も考えられる。障害者手帳の更新期限は今月末。明日は訪問看護のアベさんが来るので、今日中に更新と障害課・福祉課との話はつけておかねばならない。
市役所には福祉タクシー券を使って行った。しんどい交渉になるなら、なるべく事前の疲労は避けたい。
まず障害課で更新手続きを行い、再審査申請について確認した-主治医の指示であれば申請の受理には何も問題はないという。
診断書用の医療券については福祉課で、と言われ、この後まわりますが、今の担当者のかたは精神医療にあまり理解がないので自費を覚悟しています、と打ち明けると、Wさんはそれは誰ですか?とぼくから名前を聞き、それでは、と、
「一緒に行きましょう」
と、担当者のMさんをすっとばして直接福祉課の医療主任にかけあってくれた。その間、一昨年までの担当で、ぼくの病状に理解のあるHさんが相談を聞いてくれて、再審査申請診断書用の医療券発行はWさん、Hさん、医療主任の簡単な話し合いですんなりと決まった。ぼくの再審査申請は正当な医療受診として認められたのだ。
帰り道そのままメンタル・クリニックに医療券と診断書用紙を届け、隔週受診の内科にまわった。ぼくの率直さが、今日は吉と出たのだと思う。