Ornette Coleman(1930-,alto sax,trumpet,violin)。
オーネット久々のアルバムは、白人ギタリストの大スターとの共作で、
Ornette Coleman & Pat Metheny:Song X(画像1)85.12.12,14
-だった。ベースはヘイデン、ドラムスはジャック・デジョネット、レーベルは大メジャーのゲフィンだからジャズ・アルバムとしては異例のヒット作となり、15歳で「ニューヨーク・イズ・ナウ!」以来のファンだったというメセニーは全曲オーネットのオリジナルを嬉々として弾いている。2010年に25周年記念盤まで出たアルバムだが、筆者にはベースとドラムスの相性も悪くギターもオーネットの音楽を誤解しているように聴こえる。
In All Languages(画像2)89
-は、「ジャズ来るべきもの」と同じメンバーとプライム・タイムが半々の、デビュー30周年記念作品で、オーネットの自主レーベルから発売された。アコースティック・カルテットでもエレクトリック・バンドでもオーネットの演奏が全く同じなのが話題を呼んだ。
1987 Humburg Tour(画像3)87.10.29
-はカルテットの再結成コンサートの2枚組で、最新アルバム中心だが、『ロンリー・ウーマン』『スフィンクス』『ターンアラウンド』等初期の名曲も生き生きと演奏している。ラジオ用音源だが、名盤だろう。
だが同メンバーの、
Reunion 1990(画像4)99
-ではまるで覇気のない演奏で、オーネットもこの時期はプライム・タイムに全力を注いでいたのだろう。
そこで口直しに、
Charles Brackeen:Rhythm X(画像5)68.1.26
-という稀少盤を紹介したい。短命レーベルのストラタ・イーストからの発売。ブラッキーンはテナー奏者で、全4曲がオリジナル。
演奏はカルテットだが、メンバーがすごい。エド・ブラックウェル(ドラムス)、さらにチャーリー・ヘイデン(ベース)、そしてドン・チェリー(トランペット)なのだ。ドラムスはビリー・ヒギンズでもいいが(オーネットの再結成カルテットはヒギンズだった)、オーネット・カルテットそのまま。で、出来はというとブラッキーンは、デューイ・レッドマンには及ばない。努力賞がせいぜいか。