もしも贈り物をロックのCDにするなら、どなたも大抵はお持ちでないようなものを選び、英米ロックのビッグ・ネーム(ビートルズ、ストーンズ、ビーチ・ボーイズ、ディラン、ツェッペリン、パープル等)は省くことにします。ブリティッシュ・ビート系のバンドは基礎教養として。とはいえ中~後期のヤードバーズやアニマルズはあまり聴かれていないでしょう。アニマルズの本格的アメリカ進出作「ウィンド・オブ・チェンジ」なんかサイケデリック・ロックの名作です。
ざっと思いついたところを上げるとヘルダーリン「ヘルダーリンの夢」、エルドン「スタンド・バイ」、ワパスー「ルドヴィッヒ」。ブラインド・フェイス、スプーキー・トゥース、トラフィック。ソフト・マシーンなら「ヴォリューム・ワン」。一枚に絞れないバンドではザ・バーズ、ラヴ、13ス・フロア・エレヴェーターズなどはベスト盤にする。ベストが無理なら複数枚選ぶ(ヴェルヴェット、ドアーズ、MC5、ストゥージス、フロイド、クリムゾン、イエス、カン)…きりがないですね(笑)。
この一枚、というバンドならモビー・グレープの第一作やモット・ザ・フープルの「革命」、ホークウィンド「宇宙の祭典」等が瞬間最大風速でしょうか。ラヴの「フォーエヴァー・チェンジズ」や、フリートウッド・マックの「ゼン・プレイ・オン」、ルー・リード「ベルリン」なども、前後の脈絡のない突然変異的名作という感じがします。
もし5枚選ぶならヘルダーリン「ヘルダーリンの夢」を始めにピュルサー「ハロウィーン」、カン「フューチャー・デイズ」、フロイド「狂気」、キング・クリムゾン「USA」。次点でポポル・ヴー「ホシアナ・マントラ」、エルドン「スタンド・バイ」、アレア「1978」、マグマ「ライヴ」、オザンナ「パレポリ」これでベスト10です。
かっこいいギターならキング・クリムゾンとエルドン(フランス)、オザンナ(イタリア)とグル・グル(ドイツ)でしょう。オザンナは全4作すべて。クリムゾンはベスト盤かライヴの「USA」、エルドン(画像1)とグル・グル(画像2)は発狂しています。いわゆる「かっこいい」ギターじゃないかも。フラワー・トラベリン・バンド「サトリ」(キレてます!)、ファーラウト「日本人」(画像3)、四人囃子「一触即発」とカルメン・マキ&OZは日本70年代ギター・ロックの最高峰でしょう。