人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

かに玉天津飯

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先七日分の選曲とリンク貼り、画像集めと割り当てはしてあるのだが、ここのところ毎晩ジャズのスタンダード曲聴き較べ記事とアル中病棟入院日記ばかりで少し飽きてきた。さっき調べてみたら3月16日に『ラウンド・ミッドナイト』をやり、翌日はロック関係だが18日に『オール・ザ・シングス・ユー・アー』やっぱりこれが基本でしょうみたいな曲を載せてしまったから昨夜(今日付だが)まで連続してジャズ記事を載せてしまった。これがねえ、一本の記事でCD一枚になるくらいの曲数を載せているのだが、正確なデータを付記してネット上に上げている人少ないんですよ。いちいち手持ちのCDなり資料なりに当らなければならない。というのは…。

今でこそブルーノートだプレスティッジだ、他にもパシフィックだコンテンポラリーだ、リヴァーサイドだベツレヘムだサヴォイだ、とモダン・ジャズ黄金時代の代名詞になっているロングセラー・レーベルは多数あるが、それは外国から見た結果であって、上記のレーベルなどはどれもせいぜい社長と副社長と秘書の三人、極端には社長一人だけの零細インディーズだったわけですよ。それだけの人員で制作から営業、広報までこなすのだし当然資本力なんかない。今でこそジャズが好きなら一家に一枚とされてCDが毎年再プレスされているような「名盤」も当時は初回プレス300~500枚、追加プレスされることは滅多にない。マニア御用達の専門店か通信販売でしか流通しないから、アメリカの三大都市はニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴだがたとえばシカゴのレーベル、カデットなんかはシカゴでしか買えない。

だからセロニアス・モンクなんかはリヴァーサイド時代にはブルーノートで出したレコードが廃盤になっていたから全曲再演し、さらに大手コロンビアに抜擢されると初めて全国区に出たから順次過去の曲を再々演していく需要があった。モンクの例は判りやすいが早い話、ジャズマンは別会社に録音するたびに再演を残していく。だから演奏者と曲名だけでなく録音年月日を記載しないと演奏の特定ができない。

全然かに玉天津飯の話にならないが、ジャズの場合アマチュアでも200曲程度、プロはその10倍の演奏技量が必要とされる。それほどだから毎日ジャズ記事を書けないでもないが、供給過剰はインフレの素と決っている。今後は少し頻度が減りますが、ご了承下さい。