それじゃどうして地面に張りつけにしたのよ、とアリスは喉まで出かかりましたが、考えるまでもなく小人は小人の本能でアリスの自由を封じただけで、たぶんそれは自衛本能か何かなのでしょう。
それでいいんですかドジソン先生?はい、おおむね間違ってはいません。ですが小人の多くはワイセツで淫らであることを忘れてはいけませんよ。
人間は体長に対して性○器の比率が大きい哺乳動物ですが、小人たるや人間の腰ほどの体長なのに性○器だけ見れば人間並みの大きさのち○ぽことお○んこを備えているのです。ですから奴隷市場では特別に小人市場があり、調教済みの小人は紳士や貴婦人には高く取り引きされているほどで、青少年にも将来の夢はミュージシャンかゲーム作家か小説家か小人調教師か、というほどの人気なのです。何しろ小人を調教し放題の職業ですからね。
とにかく相手がたかだか小人で人間でないことを忘れてはいけません。皇族や貴族の寵屓する小人でもない限り、死なせてしまっても弁償すれば済みます。
弁償はいくらくらいかかりますか?
内臓、筋肉に腑分けして、相当の重量分の畜肉に置き換えてください。肉質では豚ともっとも近いことから同等体重の子豚の相場が最高になります。後は美貌や曲芸上手とか性的玩具として性能が高いとかいろいろ付加価値を賠償額に上乗せ要求するのが上告側の言い分になりますが、それは個人的な嗜好の反映なので、資産価値よりは損害による精神的苦痛の目安程度であり、つまり実際は大して考慮しないのが公正な判決とされています。
さらに使役された小人はかなりの程度育っているので、その点は子豚より畜肉価値は落ちます。つまり鶏肉並みで、小人と同等の体長の鳥は稀少種でイメージしづらいですが、単純に重量を鶏肉を置き換えたもの、と思っていただれば実際の賠償額には相当します。
小人を畜肉にする例はあるのですか?
自然死、事故死、傷害死、病死した畜肉の商用販売はできませんが、個人所有の小人を自分の食用にする、または他人の所有物でも示談が成立する場合は小人を食用にすることに法的な禁止力はありません。そもそも豚肉は畜肉ではもっとも人間に近いのですが、豚肉に近い小人の肉質はさらにほとんど人間と同質ですから、消化吸収栄養価のどれを取っても優れたものなのです。
また医療用としても歩く内臓バンクと言えるもので、これについては章を改めて。
第5章完。