人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

鶏の手羽肉焼き

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 鶏肉といえばレバーも砂肝、鶏皮、ぼんじり、肝の煮付けまで何でも好きだが、ナンコツなど何とも言えない味がある。ナンコツの場合は味といいより食感と言うべきかもしれないが、鶏肉=安いというイメージに反して、というか鶏肉の部位ごとの価格で言えばモモ肉が一番高く、皮がもっとも安くなるが、ナンコツなどは安かろうと思うとムネ肉より高かったりする。鶏1羽から採れる分量比によるのだろう。砂肝、ぼんじりなども1羽から採れる個数は決まっているが器官(部位)としては比較的大きいので100g当たりの価格はムネ肉と同程度か、ムネ肉より高い場合もある。今回のお題は手羽肉で、ムネ肉と同等かやや高いくらい(100g68円~)だが実際に食べられる部分は骨つきモモ肉より少ない。重量の半分くらいは骨ではないか。なのに皮より高いのは、皮も皮ならではの旨みがあるが骨周りの肉は血流も濃く、締まりもあって旨みが凝縮されているからだろう。

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 食べやすいかといえば骨つきモモ肉より食べづらい(煮込めば肉が骨から離れるので食べやすくなるが、旨みも相当分逃げる)。手づかみで食べるのを余儀なくされるから片手はふさがってしまう。スーパーの水切り袋で持ち手を包めば脂で指がべとべとになるのは防げるが、まず関節から片一方を食べて、骨だけになった方を持ち直してもう片一方を食べる。十分ご飯のおかずになる味だが交互に食べるのが面倒なので、鶏手羽焼きがおかずの食事ではご飯は高菜やしそわかめ、たくあんなどの漬け物かふりかけで食べていく方が楽に食べられる。そうして食べた肉の量に較べれば悔しいほど大きい骨を生ごみにしながら、こんな手間までかけて手羽肉を食らう価値があるのだろうかと毎回思うのだが、それだけ骨周りの肉は旨い。実に旨い。悔しいけど旨いのでございます。