人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

感情障害、その他のエッセイ

(1)a...さんは勤めていらっしゃるので、ぼくのような療養専念の人間には頭が上がりません。ぼくは昨年春頃からは落ちついて、半年後あたりにはバイトや教会の礼拝出席でも…と主治医や訪問看護士に励まされていますが、三か月ごとに「まだ早そうだね。急がなくていいよ」と延び延びになっています。ぼくは調子を崩すと急激に悪化するタイプなのです。
a...さんは文章からも優しく穏やかなかたとうかがえますが、気持ちがこじれるのはつらいことですね。ぼくが入院中お世話になった先生は、ぼくがクリスチャンと知って(一目でわかったそうですが)、雑談で「私もクリスチャンだから思うけど、神さまから見れば精神病なんてないのよ。優しい人が苦しんでいるだけ」とおっしゃっていました。医学的にはともかく、その先生のおっしゃる通りでしょう。医学的な疾患としての感情障害と、人間の自然な感情の揺れ動きとは、本来区別がつかないものかもしれません。

(2)ぼくが入院で24時間点滴を受けたのは悪性症候群と盲腸炎の二回で、盲腸炎の時は鎮静剤が効いて気づいたら三日経っていました。悪性症候群は全身硬直をおこしていたので、時間の感覚もないまま眠ったり目をさましたりしていましたね。起きていることにくたびれて眠り、また目覚めての繰り返しで山ほど幻覚に襲われました。尿道カテーテルを20歳そこそこの美少女にやってもらいましたが(拭身は気持良かったけど)、美少女だろうが痛いものは痛かったですね。

(3)目標が今週中の快復でしたね、きびしいですね。ぼくの次女の肺炎は1週間(2歳の時)、ぼく自身は気管支喘息は離婚前だったので通院でなんとかしましたが、一昨年の盲腸炎は24時間点滴1週間に療養1週間の計2週間でした。症状は完治しても体が万全かは別ですよね。心配だなあ。

(4)ゆっくり静養できそうとのこと、ほっとしました。病室からの眺めは切ないですね。今は気管支炎も自然に治りましたが(離婚したので。要はかわるがるがわる娘たちにうつされていたのです)一時は肺炎まで行きました。育児と家事は休めませんから通院で緩和しました。年末に乾直惠詩集「肋骨と蝶」(昭和2年)の全編紹介という記事を連載したのは、これが一冊まるごと喘息をテーマにした詩集だったからです。肋骨の間で羽ばたく蝶。喘息経験者なら痛切な比喩としか言いようがありません。