人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

俺の奥歯はメタルだぜ

まるで裕次郎時代の日活映画みたいなタイトルだが、やーっと半年以上続いていた左上奧、右下奧の虫歯の治療が終った。六年前に義歯にしてから初めての虫歯だ。「義歯も虫歯になるんですか?」と訪問看護士のアベさん。「ぼくも説明されて意外でした」と、ぼく-「入れ歯も差し歯も被せ歯もみんな義歯と呼ぶんですが、どれも強度や侵食に耐える抵抗力は天然の歯より弱いそうです。ぼくの場合は摩滅した全部の歯に義歯を被せたから、僅かな隙間から虫歯になりやすい。毎月一回メンテナンスに通い、虫歯になったら治療していけば全体では五年~三十年の強度はあると言われました」

で、ニシムラ先生の予言通り六年たって虫歯ができたわけだ。左上奧と右下奧というのは右利きには歯みがきしづらい箇所だから納得もいく。
「左手に持ち替えて歯みがきしてくださいね」
と衛生士のヤマギシさんに教わった。ちなみに歯みがきは一日一回、夕食後に15分磨けばいい。歯ぐきも磨くこと。一日何回もするとかえって歯や歯ぐきを傷めてしまうから、晩だけ念入りにすれば清潔や虫歯予防には十分。
なんか以前の記事にも書いたような気がするが、同じことを二度書いてもいいだろう。

しかし右利きの人間が左手に歯ブラシを持ち替えて歯みがきするのは難しい。ぼくの長女は左利きで矯正しないで育てたが、衣服や刃物、文字の書き順や自転車や家電品、建物の構造まで右利きを規準として造られているんだな、と長女を育てて初めて実感した。独身時代に手首の腱鞘炎(悶絶するほど痛い)で十日間ほど片腕生活を送ったことがある。原因は原稿の書きすぎ(笑)、というライターでも滅多にない労働災害だった。
長女が三歳を迎えた頃からぼくもなるべく左利きで生活してみた。ナカちゃんのお父さんが左利きなので不自由はないか訊いて激怒されたこともある。幼い頃から左手を使うと折檻されたらしい。ぼくは左利きで不便なことと不便しないことを知りたかったのだが。

次女はやたら動作がバタつき、衝突したりよく転ぶ。靴を洗っていて原因に気づいた。右利きなのに右足の靴底が摩滅している。軸足が右足なのだ。これは矯正すべきだが、やり方がわからなかった。
子育てはためになる。なんかタイトルと違う話になったが、今日は新人衛生士さんのおしゃれまつ毛がすごかった(笑)。