人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

アル中病棟の思い出16(特別編2)

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・前回掲載したKくんの双極性障害人格障害の事例リストの続き。

躁状態から人格障害へ〉・他人、世間への軽蔑が高まる
・時間感覚が乱れる
・意図的に演技的行動をとるようになる
・他人を試すような挑発的行動をとるようになる
・特定の時期の記憶に執着する
・恩を仇で返された怒りがある
・過去のトラブルを蒸し返そうとする人物がいる
・他人を騙すことに快感を覚える
・自分の人格は誰にも変えられない
・自分の行動パターンは自分が絶対決める
・期待が実現しないのは他人が悪い
・複数の異性関係に俊巡する
・普段はしない行き過ぎの性行為をする

人格障害の亢進〉
・自分の足を引っ張り中傷する人物がいる
・リーダーシップをとることに執着し、円滑なチームワークが進められない
・日常生活の優先順位が著しく乱れる
・自分に同情的な相手にも尊大な態度をとる
・誇張した打ち明け話(自慢話)をするが、都合の悪い事柄は隠す
・不眠から不快な幻聴を聞くことがある
・欲望を追求するが、十分な達成感が得られないと、かえって不満がつのる
・行動範囲や移動回数が著しく拡張
・間隔をおかずに遊興をくり返す
・信念に反する迎合、ごますりは苦痛

〈躁・人格障害のピーク〉
・「二週間後まで生きられればいいや」と思う
・親しい相手にも敵意を抱き、害意を持たれている疑念が生まれる
・自分の能力に過大な自信を持ち、「おれはおまえらとは違うんだ」と思う
・自分の能力は十分に認められていない
・思考が速くなり作業がもどかしい
・複数の人間が共謀して自分を欺いている
・他人の言葉は嘘か口実に聞こえる
・過去に達成した業績に異常にこだわる
・自分の主張が通らないと反抗、または逃避、または自己破滅的な態度をとる
躁状態鎮静後にも反省や後悔がない

―と、これが五日間同室になり観察した彼のパーソナリティだった。彼は出身大学から名乗り(「大阪大学さ」「ごめん。知らない」「西の東大と呼ばれてるところだよ!」)、開発者として勤務した企業(忘れた)と今は特許料と株で暮している、貯蓄は3000万円で高級マンションは完済、二度の結婚離婚は水揚げした風俗嬢、と自慢し、「おれを完璧に理解してくれたのは佐伯くんが初めてだよ」と言った。