人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

ちゃんぽん&焼きちゃんぽん&ジャージャーちゃんぽん麺

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 とかく貧乏人が食費を工夫しようとすると、思いもよらない種類の料理をするハメになることもある。もっともこの程度が料理と呼べればの話だが、食材の見切り処分品コーナーには半額ほどで賞味期限の迫った食材が並ぶので、これはいつもの食材を選ぶよりお買い得だなと思えるものはこれまで調理の経験がなくても、よほど手に余るものでなければ1度は試してみることにしている。特に麺類の場合は添付スープやソースがなくても何とかなるのではないか。というか見切り処分品コーナーに並ぶ麺類は添付スープやソースのつかない生麺だけのものが多いので、調理の目算なしに購入すると買ったはいいがただでさえ残り短い賞味期限はあっという間に迫ってくる。マフィアだって犯行前には証拠の処分方法くらい決める。楽な手段に越したことはないが、料理は食材の入手からすでに始まっている。取り越し苦労なくらいに用意周到でもいいではないか。

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 そこで今回のお買い得はちゃんぽん用生麺添付スープなしなのだった。仕上がりから言うとキャベツをケチったのが慚愧のいたりだ。加熱するとキャベツは劇的にショボくれてしまうので少ないよりは山ほど用いるべきだった。ちゃんぽんスープそして炒め用調味料はですね、なんとかとんこつスープや焼きちゃんぽんらしいものをでっち上げた。つまり前の食事で豚肉のソテー料理をおかずに作り、フライパンに残った豚脂をラードがわりにして具材を中華調味料(牛豚鳥エキス・ミックス)と塩・胡椒で味を整えた。タコとエビは安い時買って(タコは生のうち刻んで)冷凍しておいたのを小分けして使う。カマボコとかコーンとか欲を言えばきりがなく、海鮮がとんこつスープに合うのなら最初から豚コマも具材に合わせれば良かったな、と思うが次回の課題にする。さすがに自己流のありあわせ調味料では市販のちゃんぽんスープや焼きちゃんぽん用ソース(あるのか?)には及ばずの感だったが、紅しょうがは添えると添えないでは全然違う。紅しょうが(多すぎ?)のおかげで風味の面でも見かけでもどうにか一応ちゃんぽんの体裁が整ったほどだった。

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 ジャージャーちゃんぽん麺は市販の具材入りジャージャー麺用レトルトソースを使ったので料理と言うほどのものではない。麺を茹でてキュウリの短冊切りを乗せ、紅しょうがを添えただけだ。長ネギの錦糸切り(?)を乗せればなお良かったが、生憎こういう時に限って切らしている。麺を茹で始めてからようやく気づいてももう遅い。だがちゃんぽん用の生麺をジャージャー麺にするのはイケた。市販の具材入りレトルトソースだからそれなりの味は保証されているわけだが、市販の生麺でもラーメン用中華麺や焼きそば用中華麺より相性がいいのではないか。レトルトソースの袋にはうどんや素麺にも、とあり、うちは素麺ですと教わったこともあるが、レトルトソースと素麺の原価比率を考えるとレトルトソースに素麺は頭が高いというか、素麺はやはりめんつゆに刻みネギとおろしわさびをたっぷり入れてつけ麺にして食べるのが最高、という習慣から抜けられない。ではなぜちゃんぽん麺なら合うと思うかといえば、要するに持て余していたのだ。しかし結果オーライなだけ今回のちゃんぽんチャレンジはまだマシだった。少しは経験値も稼いだ気がする。まあ今回だけで次回はないかもしれないが。
 ちなみに偶然かはたまた理由があってか、ちゃんぽん麺は入院食や刑務所食でたまに出される中華麺の味がした。中華太麺は伸びにくい、というだけでなく加水率やアルカリ成分(かんすい)もちゃんぽん麺はラーメン用中華麺とは違うのかもしれない。入院も入獄もお勧めしないが、たまに週末の昼食に出るスープが薄くてぬるいラーメンは忘れられない。うまい。そして早くシャバに出たいなあ、と思うのだ。