おかげさまで25歳になった。というのは大嘘で、ついに満年齢で52歳の馬齢に踏み込んでしまった。これで踏切事故などで一命を落とそうものなら新聞紙の地方欄には「52歳男性・踏切渡り切れず死亡」という具合に年齢で人格を代弁されるのにもいよいよ十分な歳になった。つまりは初老ということになる。本人にすれば25歳から52歳などあっという間だったように感じるが、この年齢差は現実には実際なら親子ほど離れていることになるのだ。わお。
そんな具合で今朝起きたら52歳だったのだが、昨夜はあまりに暑いのでシャワー上がりは汗がまるで揮発しないのがわかり、扇風機は一昨日から出していたがぬるい空気をかき回すだけ、ないよりましという程度だろうか。トランクス一枚でしばらくいたが、しまいにはトランクスも脱いでしまった。50男の全裸でございます。それで布団に寝転がっても敷き布団との接触面積が広いほど暑苦しいから、体の側面で最小限に布団に触れるようにして寝転がる。プリンスの『ラヴセクシー』のジャケットのポーズ、と言えば知っている人にはすぐわかるだろう。これで少しは涼しいが、入眠するには不向きなポーズでもある。全裸で寝ているうちに歳をとるのか、と憮然としないでもないが、生まれてきた時は誰だって裸なのだからそう間違ってはいない気がする。茹でてあるスパゲッティ麺があるので(いつも2食分ずつ茹でている)、お湯でほぐしてサラダ油で炒め、ミートソースをかけていただく。51歳最後の食事がナポリタンスパゲッティなら、52歳最初の食事はミートソーススパゲッティになってしまった。こういう歳の取り方もあるとはさすがに25歳の時には想像したこともなかった気がする。