人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

ゴールデン・バットとは何か?

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「あさひ」や「しんせい」亡き今は日本最古で、国産・輸入すべての中で最安値のシガレット・ブランド、それがゴールデン・バットです。先日200円に値上がりする前は140円でした。大正時代にそれらの機械紙巻きタバコが出てくる前は自分で葉っぱを紙巻きにするか、キセルで喫っていたわけです。特にゴールデン・バットは青年層に好まれたようです。小説にも詩にも実によく出てきます。
機械紙巻きタバコの発売は手間いらない、散歩しながらでも喫えるとあっという間に普及して、今ではキセルや手巻きの人はほとんどいないでしょう。ゴールデン・バットの愛好者も少ないですが。置いてあるお店・自販機もめったにないくらいだからぼくみたいに近所に3軒も売っている場所があるのは珍しいですが、先年のタバコ一斉値上げでバットに転んだ喫煙者が増えたのかも。
バットは愛好者が少ないからかとかく馬鹿にされがちで、セロファン装でないとか(なくてどこがいけない?)フィルターがないとか(両切りだから当たり前、それが好きで喫っているんだから)クズ葉を使ってるだとか(典型的な誹謗・中傷のデマ。これがクズ葉ならブレンドは最高だよ)と肩身の狭い思いをしてきたのです。
ぼくは文学部日本文学科の学生だったので時代風俗考証をしてゴールデン・バット=文学青年というプライドを持ってバット一筋です。だから安いのか?
でもマルボロ110円なら転ぶかも(笑)。よく欧米諸国ではタバコはもっと高いとか、値上げによって喫煙者が減れば国民全体の健康の増進にとか、論点をすりかえたことを平気で口にする行政関係者がいますが、これだけ一気にタバコ税を引き上げたなら税収の具体的な有効活用の成果を見せてほしいものです。