人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

新しいセーター

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正確には新しくない。古着である。食料品の買い物をする路の途中に衣類や小物中心の小さなリサイクル・ショップがあって、今日は暖かくて体調もいいことだし、迷うほど品目も多くない店なので寄ってみた。ぼくみたいな中年男を周囲に埋没させてくれるような、地味なセーターがいい。
もう1枚セーターが必要な理由は、前回の精神科への入院(昨年12月1日~今年3月8日)でなぜか入院する時着ていたセーターを紛失してしまっていたからだった。ぼくは最悪の状態で隔離室の3週間を過ごし、その間衣類は病院支給の患者服で、それはいいのだが、ぼくを入院先に送り届けてくれた福祉課の担当氏に衣類が託され、担当氏はぼくの実家に衣類を託し、ようやく外出許可が出て担当氏のつきそいで実家に衣類を取りに行ったらセーターだけなくなっていた。
いまさらどこでなくなったかをつきとめても仕方ない。なくしたセーターは真冬でも風がなければ上衣がいらないくらい暖かかった。真冬でもセーターだけで暖房なしでいけた。退院が3月だったので今まで考えずに済んだが、さすがに数週間前からもう1枚のセーターを出さずにはいられなくなった。これも日中なら十分暖かいのだが、いかんせん綿100パーセント。なくしたウール100パーセントのセーターとは実力が違う。ウール、さもなければアクリルだ。
メンズのセーターのうち、この辺かな、というのは3枚あった。1枚はSで、一応試着したが腰骨をやっと覆う程度だ。あと2枚は決め手をどこに見るかだった。白いタートルは厚手だが網の目が粗い。茶色の方はやや薄手だが目が細かい。着てみてすぐに暖かさを感じるのはタートルの方だが長時間無風状態の室内で過ごす(外出時には革ジャン)なら大差ないだろう。
白タートル600円・茶色の薄手800円、うーん、と考えたが、中年男が純白ってのもなあ、と茶色に決め、その場で着替えて買い物して帰ってきた。純白タートルはすぐには売れないだろう。1週間くらいこのセーターを試して、もう1着あってもいいなと思ったら1日絶食して買ってもいい。茶色のウール100パーセント・セーターはやっぱり綿100パーセントより暖かかった。これでこの冬を乗り切れればいいが(ぼくの部屋は暖房がない)。
だいたいぼくは衣料品は10年に2、3回、消耗した時に買うだけだ。だからこんなことでもぼくには珍しいのだった。