人生は野菜スープ~usamimi hawkrose diary

元雑誌フリーライター。勝手気儘に音楽、映画、現代詩、自炊などについて書いています。

#映画レビュー

シャンタル・アケルマン(1950-2015)の映画

(シャンタル・アケルマン、2012年) ベルギー出身のポーランド系ユダヤ人女性映画監督シャンタル・アケルマン(Chantal Akerman, 1950-2015)の日本劇場公開作品はメジャー資本で完成された『ゴールデン・エイティーズ』'86(リオ主演のアイドル・ミュージカル映…

「千の顔を持つ男」ロン・チェイニー(1883-1930)主演作『天罰』The People (Goldwyn Pictures'20)

(『天罰(The Penalty)』'20の1シーンより) ロン・チェイニー(Lon Chaney, 1883-1930)は『ノートルダムの傴僂男』'23、『オペラの怪人』'25(邦題『オペラ座の怪人』はリメイク作品以降のタイトル)の2作だけでも映画史に残る俳優ですが、映画がサウンド・トー…

映画日記2019年7月7~9日/ジェラール・フィリップ(1922-1959)の初期出演作(3)

今回でコスミック出版の廉価版9枚組DVDボックス『ジェラール・フィリップ・コレクション』収録作品の年代順紹介は終わりです。既刊の『フランス映画パーフェクトコレクション』に収録されていたジェラール・フィリップ主演・出演作『肉体の悪魔』'47、『パル…

映画日記2019年7月4~6日/ジェラール・フィリップ(1922~1959)の初期出演作(2)

この『ジェラール・フィリップ・コレクション』は実に重宝な廉価版DVDボックスで、収録作9本中3本もの日本未公開・日本盤(世界?)初DVD化作品が含まれ、既刊の『フランス映画パーフェクトコレクション』に収録済みのフィリップ主演作5作を合わせれば'44年の…

映画日記2019年7月1~3日/ジェラール・フィリップ(1922-1959)の初期出演作(1)

ヤフーブログも8月末日で新規記事の投稿が終了になるようですので、1日1本の映画日記もどの辺で打ち切って他ブログに移行しようか思案中ですが、フランス映画を1か月観てきたあとは別の国・時代の切り替えたいとは思うものの前回までに取り上げたコスミック…

映画日記2019年6月28~30日/続『フランス映画パーフェクトコレクション』の30本(10)

いやあ観た観た、今回でコスミック出版の廉価版10枚組DVDボックス『フランス映画パーフェクトコレクション』の続刊から3セット・30本の映画の感想文は終わりで、まだ続刊の『フランス映画界の至宝~ジェラール・フィリップ・コレクション』 (9枚組)は残って…

映画日記2019年6月25~27日/続『フランス映画パーフェクトコレクション』の30本(9)

大なり小なりフランス映画史上外せない作品が並ぶので『フランス映画パーフェクトコレクション』続刊の30本は、今回で27作まで連続視聴してくると9割が学生時代までに観たことがある作品とはいえ、50代半ばの筆者には40年~30年前に観たきりの作品もかなりの…

映画日記2019年6月22~24日/続『フランス映画パーフェクトコレクション』の30本(8)

コスミック出版のDVD10枚組のパブリック・ドメイン映画廉価版ボックス(各巻1,800円)から、今回は『フランス映画パーフェクトコレクション』続刊の『情婦マノン』『嘆きのテレーズ』『フィルム・ノワール 暗黒街の男たち』からの30本をご紹介していますが、昨…

映画日記2019年6月19~21日/続『フランス映画パーフェクトコレクション』の30本(7)

コスミック出版の『フランス映画パーフェクトコレクション』続刊からのご紹介も後半に入りましたので、年代順に3本ずつ全10回に渡って取り上げている各巻の収録作品を再び上げておきましょう。 ○2018年9月25日発売 [ フランス映画パーフェクトコレクション~…

映画日記2019年6月16~18日/続『フランス映画パーフェクトコレクション』の30本(6)

今回からが'40年代でも第二次世界大戦後のフランス映画になります。廉価版DVDボックスセット『フランス映画パーフェクトコレクション』にはパブリック・ドメイン作品でも名作と名高い作品や定評ある監督、話題作が優先収録されているので(『ジャン・ギャバン…

映画日記2019年6月13~15日/続『フランス映画パーフェクトコレクション』の30本(5)

コスミック出版『フランス映画パーフェクトコレクション』続刊3セット30本からの年代順視聴は今回から'40年代作品に入ります。'40年代と言ってもフランスは'39年~'45年は第二次世界大戦下だったのでこの時期の新作映画製作本数は減少しており、戦後も'48年…

映画日記2019年6月10~12日/続『フランス映画パーフェクトコレクション』の30本(4)

コスミック出版の『フランス映画パーフェクトコレクション』はパブリック・ドメイン作品から選ばれた、フランス映画がサウンド・トーキー化された1930年から1953年(パブリック・ドメイン作品の年限)までの集成で、サイレント時代の作品は外されています。既…

映画日記2019年6月7~9日/続『フランス映画パーフェクトコレクション』の30本(3)

昨年ご紹介した『フランス映画パーフェクトコレクション』(コスミック出版)の『ジャン・ギャバンの世界』第1集~第3集、『舞踏会の手帖』『巴里の屋根の下』『天井桟敷の人々』は6巻合わせて60本中'30年代作品26本(ギャバン主演作16本、その他10本)、'40年代…

映画日記2019年6月4~6日/続『フランス映画パーフェクトコレクション』の30本(2)

自慢になるようなことではありませんが、この足かけ4年続けている映画日記は手間だけはかかっていて、1回分で映画3本には1本あたり5,000字くらいになるので1回で計1万5,000字強と分量だけでもやっかいです。あらすじや概要(製作事情)を文中におりこむと、ど…

映画日記2019年6月1~3日/続『フランス映画パーフェクトコレクション』の30本(1)

書籍扱い流通のコスミック出版刊行による廉価版10枚組DVDボックスのシリーズはこの映画日記でもたびたび取り上げており、昨年4月には『フランス映画パーフェクトコレクション』で最初に出た『ジャン・ギャバンの世界』全3集30作、また9月には続いて発売され…

映画日記2018年5月30日・31日/B級西部劇の雄!バッド・ベティカー(1916-2001)監督作品(8)

今回でバッド・ベティカー監督作品のご紹介はひとまず終わりで、ベティカーは'44年の監督デビュー(それ以前にコロンビアで60分強の中編戦争映画が'42年、'44年にノンクレジットながらあり)からコロンビアにB級フィルム・ノワール5作、インディー・プロのイー…

映画日記2018年5月28日・29日/B級西部劇の雄!バッド・ベティカー(1916-2001)監督作品(7)

いよいよバッド・ベティカー監督の代表作「ラナウン・サイクル」7連作も後半に入ってきました。今回ご紹介する2作のうち『ライド・ロンサム(孤独に馬を走らせろ)』はジョン・ウェイン主宰のバトジャック・プロ製作の『七人の無頼漢』の路線をとハリー・ジョ…

映画日記2018年5月26日・27日/B級西部劇の雄!バッド・ベティカー(1916-2001)監督作品(6)

バッド・ベティカーの映画は『美女と闘牛士』'51以前の作品は日本では未公開で、それ以降の作品も半数は日本劇場未公開だったのですが、2010年代になって初期作品はDVD発売で初紹介され、2017年には『七人の無頼漢』からの「ラナウン・サイクル」7連作の日本…

映画日記2018年5月24日・25日/B級西部劇の雄!バッド・ベティカー(1916-2001)監督作品(5)

ついにベティカーの名を映画史に刻みこんだバート・ケネディ(1922-2001)脚本、ランドルフ・スコット(1898-1987)主演の、のちに「ラナウン・サイクル」と呼ばれるようになった7連作の第1作『七人の無頼漢』'56と第2作『反撃の銃弾』'57をご紹介できる番になり…

映画日記2018年5月20日・21日/B級西部劇の雄!バッド・ベティカー(1916-2001)監督作品(4)

'53年度のベティカー作品は5作品ありますが最初の『海底の大金塊』(2月公開)と最後の『East Of Sumatra』(11月公開)は海洋SFアドベンチャーなので西部劇は『最後の酋長』『平原の待伏せ』(前回紹介)と『黄金の大地』の3作で、ユニヴァーサル社とは2年契約だ…

映画日記2018年5月20日・21日/B級西部劇の雄!バッド・ベティカー(1916-2001)監督作品(3)

いつ頃から「ベティカーを知らないやつは西部劇を知らない」と言われるようになったかを思うと'80年代になってからでしたが、各種文化会館の古典・日本未紹介映画上映サークルが盛んになったのも同時期ながら、ベティカー作品は民生上映用16mm版もあまり出回…

映画日記2018年5月18日・19日/B級西部劇の雄!バッド・ベティカー(1916-2001)監督作品(2)

1952年度アメリカ本国公開のベティカー作品は4作ですがそのうち西部劇が3作を占めるので、ユニヴァーサルでもベティカーは西部劇担当の監督とされていたのでしょうが、ノンクレジットながら監督デビュー年の'44年以前に2作の第二次世界大戦戦争映画を手がけ…

映画日記2018年5月16日・17日/B級西部劇の雄!バッド・ベティカー(1916-2001)監督作品(1)

映画界入り以前に異色の経歴を持つ俳優は多いですが監督となると俳優ほどではないとはいえ、アメリカの戦後監督バッド・ベティカー(1916-2001)は大学卒ながらメキシコでプロの闘牛士をしていたという人で、ルイス・マイルストン監督の『二十日鼠と人間』'39…

映画日記2019年5月13~15日/蔵原惟繕(1927-2002)と日活映画の'57~'67年(5)

昭和29年('54年)に戦後ようやく製作再開を果たした日活(明治45年='12年設立)がメジャー5社(松竹・東宝・大映・東映・新東宝)に並ぶ業績を上げるようになったのは昭和31年('56年)の『太陽の季節』と石原裕次郎主演作『狂った果実』に始まる太陽族映画のヒッ…

映画日記2019年5月10~12日/蔵原惟繕(1927-2007)と日活映画の'57~'67年(4)

昭和39年('64年)、日本の映画界は最大のピンチを迎えました。日本の映画人口が史上最大を記録したのは昭和33年('58年)で12億2,745万人、年間映画観覧数人口比12.3倍となり日本人一人当たり年に12.3回映画を観ていたことになりますが、翌昭和34年('59年)から…

映画日記2019年5月7~9日/蔵原惟繕(1927-2002)と日活映画の'57~'67年(3)

これだけは恥ずかしい懐メロ曲の筆頭に上がるのはGS歌謡の代表曲「小さなスナック」、デュエット曲なら「銀座の恋の物語」なのは昭和生まれの日本人なら誰しもが知ることで、歌っている本人は楽しくても聴かされる方は恥ずかしくて仕方がないからですが、意…

映画日記2019年5月4~6日/蔵原惟繕(1927-2002)と日活映画の'57~'67年(2)

今回の3作中鈴木清順作品は米Criterion社のDVDボックス『Nikkatsu Noir』2009収録、蔵原惟繕の2作はやはり同社のDVDボックス『The Warped World of Koreyoshi Kurahara』2011で世界初DVD化されたもので、公開時もほとんど注目されず再上映の機会も少なく、従…

映画日記2019年5月1~3日/蔵原惟繕(1927-2002)と日活映画の'57~'67年(1)

今年はロイドとキートンの短編サイレント喜劇、小林正樹監督作品、アステアのミュージカル映画にソヴィエト連邦末期のパラジャーノフ監督作品、長編アニメのしんちゃん映画、サイレント時代のソヴィエト映画の古典プドフキンとドヴジェンコの代表的三部作と…

映画日記2019年4月28~30日/オレクサンドル・ドヴジェンコ(1894-1956)の「ウクライナ三部作」

セルゲイ・エイゼンシュテイン(1898-1948)、前回ご紹介したフセヴォロド・プドフキン(1893-1953)とともにサイレント時代のソヴィエト映画の3大巨匠監督と並び称されるオレクサンドル・ドヴジェンコ(Olexander Petrovych Dovzhenko, 1894-1956)ですが、首都モ…

映画日記2019年4月25~27日/ フセヴォロド・プドフキン(1893-1953)の「革命三部作」

ロシア革命(1917年)以前のロシア映画も演劇文化の蓄積を生かして短編時代から長編映画への転換期だった1913~16年には十分な発展をとげ、イヴァン・モジューヒンやナタリー・リセンコ、アラ・ナジモヴァら舞台出身で映画製作者も兼ねていた国際的大スターを…